よろづ心のどかに、宮に泣きみ笑ひみ、ただ御命を知らせ給はぬよしを夜昼語らひ聞こえさせ絶へと一座。
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しまさず、もの心細げにあはれなることどもをのみぞ申させ給ふ。「このたびは参るにつつましう覚え侍れど、今一度見奉り、
また今宮の御有様うしろめたくて、かく思ひ立ち侍りつるなり」と、まめやかにあはれに申させ給ふを、上、「いなや。いかな
れば、などかくはのたまはするぞ」 など聞こえさせ給へど(なほものの心細くのみ覚え俳る」など、常なるまじき御ことども
をのみあれば、でうたてゆゆしう」と仰せらる。「身をばともかくも思ひ
いみじう申させ給ひけり
ず。ただ幼き御有様のうしろめたさに」など