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No. Date ・序章 犯罪被害と損害賠償の現実 P.6 Ⅲ犯罪者に対する損害賠償の請求 P.8 ①和解(示談)・責任と賠償額について双方が合意に達すること。 被害者と犯罪者が話し合いを行い、犯罪者の賠償 Point・犯罪者が任意で損害賠償を支払うのは、比較的軽微な犯罪が多い。 被害者は進んで和解をしたいとか、和解における損害賠償額に 納得しているわけではないという場合が少なくない。 ②刑事和解 Point • www 2000年に制度化。公判中に被告人と被害者の間で 民事上の争いに合意が成立し、その旨を記載した書面を 第1審裁判所or控訴裁判所に提出して公判調書に 記載されれば、それは裁判上の和解と同一の効力をもつ。 2000年以前は、和解書を公正証書にしなければ、強制執行が不可能だった。 2000年以後、被告人が和解に従わない場合、強制執行が可能になった。 P.9 ③ 民事調停・・・意見を聞き、損害賠償に関する調(案を示す調待。 Point ・犯罪事件においては、ほとんど活用されない。 P.10 . 和解成立後、その内容が示された調停証書が作成されれば強制執行が 可能だが、調停自体に強制力がないため、犯罪者が応じない場合、不調に 終わる。 Alternative ④ADR(裁判外紛争解決) いい Dispute Resolution 社会で起きる様々な紛争を裁判外において専門的と 知見を有する公正且つ中立な第三者機関が間に入り、 双方の主張を聴いた上で利害を調整し、解決案を示す などして紛争の解決を図る。 Point・簡易、迅速、低費用、柔軟だが、強制力がない。 仲裁センター等がある。 ※仲裁・紛争の当事者が事前に仲裁による解決に合意(仲裁合意)し、 仲裁人が作成した仲裁判断を示して紛争の解決を図る手続き。 仲裁判断は確定判決と同一の効力を有するが、強制執行を するには裁判所の執決定が必要。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノー816B 5mm ruled×41 lines
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No. Date P.11 ⑤民事訴訟手続 被害者が犯罪者に対して損害賠償を 求めて裁判所に訴訟を提起すること。 Point 判決言い渡し後、犯罪者が判決書の正本の送達を受けた日の翌日から 2週間以内に控訴しなければ確定し、判決内容について争えなくなり、 損害賠償の支払い義務が発生する。強制執を示可能。 多額の訴訟費用と弁護士費用に加えて、方制幸丸行をする場合の 強制執行申立て費用、時効を回避するための新たな訴訟費用がかかる。 R.13 ⑥損害賠償命令…元イギリスの植民地の国々で導入されており、 に対し損害の支払いを刑罰と共に裁判所が 言い渡す制度 Point . 大陸法系の国々で採用されている附帯私は民事の判決であるが、 損害賠償命令は刑罰の付随処分or刑罰の一部という立ち位置。 刑罰の一部であることから、損害賠償の徴収は国や州が行い、 被害者に支払われる。(被告人の資力を考慮するため、一般的な損害賠償 額より低額) 日本では、旧日刑事訴訟法まで付帯私言であったが主行刑事訴訟法 によって廃止され、2007年に損害賠償命令制度導入。しかし、日本の制度は 刑罰としての損害賠償命令とは全く異なり、附帯私言に近い。 ★附帯私訴との相違点 附帯私はあらゆる罪種に対して私訴が可能なのに対し、 日本では、特定の重大犯罪の被害者に限定されている。 ・刑事被告事件の判決の言渡しがあるまで損害賠償命令の審理を 行わず、刑事裁判に対し上言が行われた場合、損害賠償の申立てに 対する裁判は刑事裁判の上訴とは連動しない。 ・特定の重大犯罪(故意の犯罪行為により人を死傷させた(未遂含む)罪 不同意性交罪、不同意わいせつ罪等の性犯罪、逮捕・監禁罪、(略各取・誘拐 罪etc.)の被害者が、刑事被告事件の係属する裁判所に対し、弁論の 終結までに損害賠償命令の申立てをすることができるもの。
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No. Date ° 裁判所は刑事被告事件において有罪判決の言渡しがあった後、 原則4回以内で審理を行い、刑事被告事件の証拠や記録を取り調べ、 申立てを認めるときは、有罪の被告人に被害者への損害賠償を命じる。 ・被害者は、被告人の賠償責任を立証する必要がなく、裁判所が必要と 認める場合は仮執行可能であるという宣言ができるため、決定後直ちに 強制執行を行うことも可能。 ・原則4回以内であるため極めて短期間で結果が出る上、損害賠償額に 応じた手数料が発生する民事訴訟と異なり、裁判所に対する手数料は 一律2,000円(+郵便代)であるため低費用。 ・被告人は決定に対して異議を申し立てることができ、その場合民事訴訟に移行 する。また、4回以内の審理の終結が困難であるときも、民事訴訟に移行する。 対象事件の範囲が狭い割には結構活用されており、申立ての半数近くで 損害賠償を命ずる決定(認容決定)が出されているが、民事訴訟に移を示する ケースも多い上に、実際に賠償されたケースは極めて少ない。 P.17 IV 犯罪者による損害賠償の現実 1989年(平成元年) 旧本初の犯罪被害者に対する実態調査結果> 全額 30.7% 存命 Y0円 55,9% 殺人未遂(害、強盗傷害、 業務上過失傷害(交通関係除く) 被害者 「金額に納得した 10.0% 全額or一部 19.9% 死亡 金額に納得していない 67.5% 0円 80.1% 殺人既遂、強盗殺人、 傷害致死 etc. KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mm ruled×41 fines
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No. Date 〈法務省法務総合研究所が行った調査> 対象:殺人や傷害致死の被害者遺族 全額でも・・・ 賠償金 今後の支払い見込み あり 計 賠償額 (牛数 なし ~500万円 2 このうち 全額 6.6%→ あり ~1000万円 1 納得した 一部 3.8% 7.5% 11.3% ~ 3000万円 1 → →1件 なし 1.9% 68.9% 70.8% ~ 5000万円 1 納得していない 計 5.7% 76.4% 88.7% 8000万~1億円 →4件 未回答 1 計 7 支払ったのは、5件:犯罪者家族、 2件:犯罪者加入の保険会社、 1件:犯罪者本人(重複可) 〈民間の被害者支援センターの調査> 殺人、傷害致死の遺族のうち、36.8%が民事訴訟で勝訴したが、損害賠償は 支払われていない。 特殊詐欺がないなでも、 <財産犯(強盗、窃盗etc.)の法務省調査>(古い) 損害回復はほとんど行われて いない。 • ・損害賠償の割合が0%: 強盗 88.0% 窃盗 56.8% 詐欺 60.7% 被害者が受け取った総額(損害賠償+被害者に還付された金品、果険etc.)の 被害額に対する被害回復率が0%: 強盗 50.0% 窃盗 16.2%詐欺51.0% <2023年に行われた特殊詐欺を対象とした法務総合研究所調査> 100% 16.8% 被害の回復率 50% 31.9% <少年犯罪被害者の会調査> n=16 180%以上 1家族のみ 受け取った損害賠償k 10~20% 半数
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No. Date 内閣府が行った殺人未遂含む)、傷害致死性犯罪の被害者に対する〉 損害賠償命令と犯罪者の履行状況に関する調査 ごく一部支払いあり 2人 賠償命令を受けた19人 まったく支払いなし 17人 <日弁連が行った弁護士に対するアンケート調査> ※損害賠償請求を行わなかった事案12%が除外されている。 ※回収率が比較的高い犯罪(性犯罪、危険運転致死、強盗未遂etc.)を含む。 0円 24.9% 全額 一部 18.1% 57.8% ※殺人と傷害致死の回収率はそれぞれ 13.3%と16.0% P.20 被害者の二次被害 ・犯罪者との接触や交渉 ・近隣の住民や匿名の社会の人々からの誹謗中傷(金儲けetc.) P.25V 損害賠償不履行の背景 ★損害賠償を支払わない最大の原因:犯罪者の資力不足 ・受刑者の7割が無職で、捕まる前に定職に就いていない人が大半 ・重大犯罪受刑者の20%強、粗暴犯受刑者の17%強が住所不定 ★そもそも賠償する意思をもたない者も少なくない。 ・受刑で賠覚が終わると思っている者も多い。 刑務作業で月平均4,500円、最高で2万円台後半が支給されるが、 被害弁償に充てる受刑者はほぼ0 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mmruled×41 lines
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No. Date ★賠償額が高額になる受刑者は、長期の拘禁刑が科せられることが、賠償をより困難にしている。 ↓ 無期刑においては、(反釈放になる者くくくく刑事施設で死亡 する者であるから、実質終身刑となっている。 ▲国は長期の受刑を命じながら、一方で多額の損害賠償を払うことを命じており、 ある意味両立困難な命令を犯罪者に科している。 P.28 刑事施設での矯正処遇の変遷 行われてきたこと 受刑者の問題性の改善 社会復帰に必要な能力を身につけさせる。 行われてきていないこと起こした事件やその被害者のことを考えさせる。 背景:20世紀以降の刑事政策における社会復帰思想の発展 ↓ 刑罰には個別予防(再犯防止)の機能があるとされる一方、 罪を見つめ直す視点が欠けている。 ↓ 1200万、2006年刑事収容施設法制定により、 「被害者の視点を取り入れた教育」が法令に明記される。 ★そもそも受刑者は自分が犯した罪の現実を知らない。 被害後の手術、治療、後遺症、費用、生活苦etc. ★刑事施設側の職員も知らないため、被害者の視点を取り入れた教育は 一般論が前提となる。 →2022年刑事収容施設法改正により、刑及び保護処分の執行段階における 被害者の心情徴収・伝達制度を導入 上記に加えて、司法制度の理念自体が被害者への賠償を拒んできた。 11 民刑分離原則に対する誤った解釈 ★民刑分離原則…犯罪に対する刑事責任と不法行為に対する民事責任を分離し、 刑事責任は刑事裁判で、民事責任は民事裁判で扱うものとする。 (ただ責任を機能面から分けただけ) これを、日本では刑事手続や刑の執行過程で民事の問題を扱ってはいけない”と解されてきた。 P.33 .
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P.36 No. Date よって、刑事施設において受刑者に対して被害者への贖罪や賠償について考えるよう指導する ことが、「民刑分離原則違反」であり許されないと解釈されてきた。 2000年の刑事の導入により状況の変化に 2007年の損害賠償命令制度の導入により、日本的な民刑分離原則の解釈はほぼ克服!! 様々な取組 ◎2000年~:刑期8年以上の受刑者に限り、仮釈放後の1年間を重点的な処遇期 として、被害者や遺族に対する賠償や慰謝の措置の具体的方法について (保護観察開始当初から、継続的に指導・助言をしていく処遇の実施 ◎2005年:第一次犯罪被害者等基本計画 (業報奨金を被害者に対する損害賠償に充当することを可能とする制度の 運用に努める方針 ◎2007年:更生保護法制定 → 被害者から犯罪者に対して被害者心情の伝達や、損害賠償の意向を 伝える制度が導入された。 2002年~被害者の視点を取り入れた教育 ↓ 2021年:第四次犯罪被害者「基本計画 →一般的な状況に加えて、謝罪や賠償などの被害者への具(本的な贖罪 をするための指導を充実させることを求めた。 ◎2000年:少年法改正 →被害者の手記等を教材としたグループワーク、被害者との関係を想定した ロールレタリングetc. ◎2022年:刑事収容施設法改正 →刑や保護処分の執行段階における被害者の心情聴取と伝達制度導入 (これまでは仮釈放後の保護観察からしかダメで、満期釈放の場合不可) KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8169 6mm ruled×41 lines
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No. Date P.38 VI 刑罰論と損害賠償 <刑罰の正当化根拠〉 ①応報論・・・刑罰は罪を犯したことに対する報として正義の要請から 科せられるものであり、刑罰は犯した罪に比例して科される べき害悪であるから、そこに目的はない。 目的刑論 刑罰には一定の目的があるとする考え方。 ②一般予防論 一定の行為を犯罪と定め、これに対する刑罰を定めることで、 一般の人々が犯罪を犯さないように予防するという 目的or機能がある。 ②個別予防論…犯罪を犯した者に対して刑罰を科すことで、その者が 現在の一般的な考え方 将来再び犯罪を犯すことを防ぐ目的or機能がある。 ★一般予防論:犯罪と刑罰によって人々の規範的確信を形成し、 法秩序に対する信頼や遵法精神を醸成・強化する。 ★(国別予防論:社会復帰思想以降は、犯罪者の問題性を解消するための処遇 を行うとともに、社会復帰のための支援を行う。 ※アメリカでは、社会復帰思想に基づく犯罪者の処遇は、再犯防止に関して 有意な効果がないとされ、社会思想が後退 <2つのモデル> 批判 Lip *医療モデル…社会復帰思想以前の社会復帰を目指した刑罰や処遇制度 *公正モデル…刑罰とその執行は、犯した罪に比例した公正なものでなければならない。
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No. Date ★英米における刑罰/量刑の目的・特徴 目的 ①応報 ②抑止(消極的一般予防) )無害化(消極的個別予防) 社会(積極的個別予防) 特徴 刑罰の目的ないし機能に犯罪によって惹起された「損害の回復」を含める 場合がある。 <背景>1990年代以降、修復的司法という新たな理念が支持され、 多くの国で制度化されたり、刑事立法に組み込まれたりした。 P.42 修復的司法・犯罪三平害者や地域社会に対する害寒or犯罪者 安 被害者または地域社会との間の紛争と捉え、 刑事法は犯罪者によって惹起された害悪による損害を修復し、 犯罪による紛争の終結を図るものと捉える概念 . ・被害者=犯罪者和解(カナダ発、北米→世界) 刑事調停制度 . 家族集団協議(環太平洋諸国) ・サークル 修復的告 etc 日本では、被害者や遺族が小的司法に対して拒絶的な態度を取ることが少なくない ため、制度の実務への導入試みは失敗 ↓ 著 日本では、犯罪被害者への損害回復を刑罰の直接の正当化根拠や機能として捉えることは 難しい。 理由 被害者が受けた損害は罪の大きさと関係はしているが、犯罪者の行為の軽重には 比例せず、被害者の収入の多寡等、被害者側の偶然の事情によって左右されかねず、 刑罰は犯罪者の犯した罪に比例したものでなければならないという応報論の 本質を無視できない。 ◎損害回復は刑罰の個別予防としての改善更生や社会復帰において考慮されるべきものと 考えることが望ましい。 ※改善甦生:犯罪者が犯した罪や被害の現実をきちんと理解した上で、 被害者に与えた損害の回復を図る努力をすることが含まれる必要がある。 → ・2022年刑法一部改正により、拘禁制の目的が犯罪者の改善更生である ことが明で規定 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8169 6mmruledx41 lines
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No. Date ★ P.48 被害者への損害回復は、民事の問題であると同時に刑事の問題でもある。 ☆ 犯罪者による被害者への損害賠償は、「するorしない」の問題ではなく、「どのようにするか」の 問題である。
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第1部 犯罪被害者への経済的支援と損害賠償 No. Date 01章 犯罪被害給付制度と損害賠償 P.54 I犯罪被害給付制度の概要 犯罪被害者補償制度 国や州が公的財源から犯罪被害者に対し一定の金銭給付を行う制度 <歴史>欧米各国(イギリス、NZ、アメリカetc.):1960年代~創設 アジア(香港):1973年 日本:1960年代~検討スタート 国外にいる 1980年犯罪被害者等給付金支給法制定(犯給法)そ邦人は適用外 ↓ 2001年と2008年で2度改正(犯給等法) 犯罪被害者給付制度/犯給制度 ・独給法または犯給「法により、犯罪被害者に対し、給付金を支給する制度 犯罪被害者等給付金・同制度に基づいて ★特定の事件を契機に制定された法律 ○2008年「オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律 →5,000件以上の申請に対して、総額53億円以上支給 ○2016年 国外犯罪被害者弔慰金等の支給に関する法律 www 〈犯給制度の創設目的> ①形骸化した不法行為による損害賠償制度の実質化 ②社会福祉政策の拡充 ③刑事政策上の要請 国の司法制度に対する国民の信頼確保 →損失の一部補填の要素を含む見舞金外性格 ①原因者負担に基づく制度ではないため、損害賠償ではない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-B16B 6mmruledx41 [ines
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No. Date P.56 算定方法 ①遺族給付金給付基礎額(収入日額×0.7)×死亡に基づく倍数(日数) +休業加算額 Max 2450倍(6年260日分) ②障害給付金=給付基礎額(Hス入日額×0.8)×障害等級に基づく債数 min 50倍 Max2160倍(第1級) この給付基礎額には最低額と最高額が年齢層毎に規定されているため、 無収入の人でも最低額は支給されるし、最高額を超える人は最高額が支給される。 ③重傷病給付金=被害者負担額(保険診療の中の自己負担額)+休業加算額 ・医療機関以外での心理療法は保険適用外のため 支給対象外だが、各都道府県警の予算に組み込まれている。 日本と海外の相違点 日本 海外 使途に制限のない給付金 が残り、自由度が高い(①.②) 損失補立型の被害賠償制度を採る国が 多く、被害者の支出が戻るにすぎない。(例外として③) P.58 支給対象(受給要件) 支給対象者:国内で発生した故意の身体犯被害者かその遺族 Point・日本国内に住所があるならば、外国人も対象 ・過失犯被害者、財犯被害者などは全て対象外 . ・被害とは、死亡/障害/一定の重傷病に限る。 ①条件を満たす場合でも、支給対象外になりうる条件 ○犯罪被害者と加害者が夫婦関係糸、直径血族または三親等内の親族関係 ○犯罪被害者が犯罪行為を誘発したとき ○犯罪被害者にも帰責事由があるとき その後の改正により例外が複数丈夫定され、 少し緩和 理由①犯給制度が「不慮」の被害者を 支援することを目的としている。 ②相互扶助義務のある親族間への 給付は適当でない。 ③支給した給付金が加害者に 還流する危険性がある。
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P.60 申請手続・予算 日本 ° 犯給制度の所管:警察 ・申請先:各都道府県警察署 ・給付の裁定者:都道府県公安委員会 海外 No. Date ・財源:国(警察庁)の予算(一般予算) アメリカ:犯罪者に刑事裁判所が支払いを → . 命じた特別賦課金等を原資とする 犯罪被害者基金があり、それを州に配 ・韓国:一般の罰金から8%を犯罪被害者基金に 組み込む。 台湾:刑務作業の収益の一部を犯罪被害者 基金の原資の一部とする。 フランス:損害保険の一部として国民(保険者) から費用を徴収 P.61 Ⅱ支給対象(受給要(牛)の見直し <過失犯除外理由> ①責任保険(自賠法etc.)の方法による 経済的支援が可能 ②犯罪者側(特に企業)に賠償能力が あることが多い。 ③予見可能性や結果回避義務可能性の 認定が難しく、過失が認められない場合、 犯罪行為を構成しない。 ④過失犯を含めることで、事故や自然災害 にまで対象が際限なく拡大される。 ⑤ 相対的に精神的打の大きい故意 犯の被害者の支援を優先する必要性 しかし、(ら賠償も公的給付も得られない 被害者もいる。 Ex)過失運転致死比 →対象外 危険運転致死傷 →対象 交通事故としては紙一重の部分もあり、 対策において区別する合理的理由が 見出し難い。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8163 6mm ruled×41 lines
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No. Date P.63 国外犯罪被害弔慰金は固定額かつ低額である。 〈理由> ①国外で発生した事案においては、犯給制度の支給要件を満たすかどうかの情報を 集められるか不明確である。 →捜査共助が整備された現代では入手しやすいため、全て対象外にする必要はない。 国外に長期滞在している場合、日本国として支援することが適当でない。 ③被害者補償制度は、国の犯罪防止制度において全ての犯罪を防止できる訳ではない ため、発生した犯罪により被害を被ったものに対し、国が損害の回復に努める責任が あることから設けられるべきものである。 に海外で発生した犯罪被害に対して日本政府には責任がない) P.65Ⅲ給付額の見直し 〈給付額の算定根拠〉 ・遺族給付金の倍数は、生計維持関係遺族(犯罪行為が行われた当時、死亡した被害者 の収入によって生計を維持していた遺族)の人数に応じる。 →0人1000倍 1人:1530倍~4人以上:2450倍 8歳未満を含む場合、その人数によって倍数算 ・障害給付金の倍数は、受けた障害の等級に応じる。 →第14級:50倍~「第1級:2160倍 ◎算定方法の妥当性 受給者たちからは引き上げを求める声が上がっているが、給付基礎額を被害者の被害当時の 収入にある程度比例させる方法自体には合理性があるため、維持すべきである。 ◎給付基礎額の係数の妥当性 ・遺族給付金の0.7は1973年制定の公害補償賞法を参考としている。 →0.7=公害で死亡した者本人の生活費相当を控除(0.3=30%) 公害補償法は犯給法とは全く異なるうえに、亡くなった人の分減った支出は 給付しなくてもいいという理屈は、犯罪被害者遺族には適当でない。↑ 支出は減るどころかむしろ大幅に増える方が一般的 裁判費用、治療費、カウンセリング費など被害前には不必要だった出費
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No. Date ・障害給付金の0.8は公害補償法の障害補償費を参考としている。 ・給付基礎額には最高額が設定されているため、×0.7や×0.8で減額された上に さらなる減額になる人もいる。 ・賞与はないものとして計算されるため、ここでもさらなる減額となる。 遺族給付金の倍数の妥当性 ・労災法による遺族補償年金の算出に用いる倍数を参考としている。 →これも、死亡被害者の支出減少分を控除して「算出されているため、 犯罪被害者の支出増加の実態を考えると妥当でない。 P.71 給付額算定の方向性 ★数・倍数の見直し&最低額・最高額の引き上げは急務である。 たとえば、今の0.7や0.8を10とし、最高2450倍を3650倍にすると、 10年分の経済的支援という設定に近い給付額が実現可能である。 P.72〈生計維持関係遺族がいない場合> ・20歳未満の収入のない子どもが亡くなった場合、給付基礎額は 最低額の3200円と非常に低額であり、倍数も最低の1000倍となるので、 給付額は320万円となる。 ・給付基礎額の最低額の引き上げは、子(特に20歳未満)や配者が殺害された場合 に限定するor その場合のみ特別加算するのが適当である。 ・倍数についても1000倍から引き上げて、残された遺族の人数に応じた倍数を 設定すべきである。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8163 6mmruled×41 lines
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No. Date P.75 IV犯給制度と損害賠償 〈損害賠償との調整 犯給等法8条1項:犯罪被害を原因として犯罪被害者またはその遺族が損害賠償を 受けた時は、その分経済的影響は緩和されているから、 その価額の限度において犯罪被害者給付金を支給しない。 現状・給付金申請前に債務名義を得た。 →給付金全額損害賠賞分 ↓ これは不合理であるから、8条について 「支給しない」から「支給しないことが ・給付金申請後に債務名義を得た。 ← -> ・給付金全額+損害賠償分 <<犯罪者への求償> 「できる」と改正した方が良い。 国は、犯罪被害者等給付金を支給した時は、その額の限度において支給を受けた者が 有する損害賠償請求権(求償権)を取得する。 ※実務で求償した事案は40年間でたったの12件 求償できない理由 ・犯罪者に資力がない。 ・犯罪被害者等給付金が支給される時点で、だいたい重大事件のため、 犯罪者は長期の拘禁刑に処されることが多い。 • 受刑者には借金がある者がかなり多いため、釈放後も赤促を避けるために 住民登録しないことが多い。 ★ 自動車損害賠償賞(邪険事業・自動車損害賠償責任保険が適用されない無保険者や ひき逃げの事故に対して、政府が損害を補填する制度 2018年に発生した政府の債権に対して2020年までに求償できた割合:24.4% mm 過失運転致死傷の犯罪者は比較的 資力があるにもかかわらずこの程度だから、 故意の身体に求覚しても、できた割合は もっと低くなる。
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No. Date P.79 海外における犯罪被害者補償と求償 犯罪者に対して積極的に求償を行っている国 →台湾(~2023年)&北欧 ○台湾・損失補填型 . ・実際に求償により回収できた割合:5~6% ・2023年の犯罪被害者保護法全面改正により、 犯罪被害者給付金は社会福祉的な給付金に転換し、求償制度廃止 ○北欧・・・・犯罪者による損害賠償が不可能な場合に限るものの、 回収率は一定の成果を上げている。 要因・社会保障制度が手厚いため、犯罪被害者に対して 社会保障で給付できる分が多い。 日本とは制度的 背景が粗当異なる。 . 国が国民の資力を把握しているため、未納税金や求償も 所得からの天引きが可能である。 ◎日本で求償を積極的に行うと起こり得ること ★給付額が膨大になると長期間求償し続ける必要があり、膨大な事務負担がかかる。 ★求償逃れにより、犯罪者の社会復帰を阻害する。 ⇒現在の犯罪被害者給付金の求償は、意味のない制度であり、 逃げ得を許さないことを示すための象徴でしかない。 P.82 〈国家賠償としての被害者補償制度の問題> 国は一般的に犯罪を防止し、安全な社会を創る責務を有しているが、だからといって ありとあらゆる犯罪を防ぐことは不可能であり、この不可能な義務の違反に対して 無過失で賠償責任を認めることはできない&犯罪者の賠償責任を軽んずることに なりかねない(真の更生を阻む) KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8168 6mmruled×41 Iines
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No. Date P.85 犯罪被害者等給付金の損害賠償額の引上げ 国に賠償責任を認めることなく、給付額を損害賠償「並」にちにき上げることも考えられる。 問題点 勝手に裁定機関が損害賠償額を定めるわけにはいかないため、 損害賠償命令等では責務名義を取得しておくor利用できない場合は 多額の費用と時間をかけて民事訴訟を提起する必要がある。 → 給付までに相当の歳月を要する。 ・犯罪者が死亡/責任無能力で監督義務者がいない場合、債務名義を 得ることができない。→給付そのものができない。
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No. Date 02章 犯罪被害者支援条例と損害賠償 P.88 I地方公共団体による犯罪被害者支援の意義 2000年前後から、犯罪被害者の支援を目的とした条例を制定する地方公共団体が相次ぐ。 支援 消極的支援 いい これにより損害が回復されるわけでも、平穏な生活が保証されるわけ でもない支援 Ex)・被害者が二次被害を受けないように保護する。 . 被害者が求める刑事手続や刑の執行に関する情報を提供する。 訴追や公判、刑の執行過程に一定の形で関与できるようにする。 積極的支援・・・地方公共団体が担うべき支援 Ex) 福祉、雇用、住居、保健、介護、教育 ★2004年犯罪被害者等基本法制定 → 国だけでなく地方公共団体に被害者支援の責務を課し、 行うべき基本的施策を掲げている。 ※未だに何の制定もなく、被害者に支援を行っていない地方公共団体も多いため、 地域差が大きい。 P.91 Ⅱ犯罪被害者支援条例の展開 ①災害見舞金条例 1970年代前後、国レベルでの支援制度が皆無であった頃に、本来は自然災害や 事故の被害者のためのものである災害見舞金支給条例によって、犯罪被害者にも、 見舞金を支給した地方公共団体があった。 Ex)埼玉県蕨市、大阪府摂津市・高槻市、神奈川県秦野市 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8169 6mm ruled×41 lines
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No. Date ②犯罪被害者見舞金支給条例 12000年代に入る頃から、犯罪被害者に特化した見舞金を支給する条例が 制定されはじめる。 Ex1) 1999年埼玉県嵐山町犯罪被害者等支給条例制定 日本初 → 契機:女性町議に対する暴力団の襲撃 Ex2) 2000年 滋賀県竜王町・彦根市 → 契機:神戸児童殺傷事件牛、和歌山毒入りカレー事件 Ex3) 2001年埼玉県三芳町、熊本県長洲町 →契機:同町発生の薬物混入事件 ③安心安全まちづくり条例 2000年頃から、犯罪被害者の支援に特化した条例は定めず、安心安全まちづくりや 防犯に関する条例において、被害者の支援に関する一般規定を1か条だけ定める地方 公共団体がでてくる。 Ex)滋賀県長浜市 ④総合的犯罪被害者支援条例 Ex1) 2003年 東京都日野市遺族支援条例制定 →被害者支援の具体的な制度を創設したものではないものの、 被害者支援の体制を束することを求めた。 Ex2)2003年宮城県犯罪被害者支援条例制定 → 当時まだどこにもなかった総合的な被害者支援を樹立 . 被害者支援員の登録制度 斑被害の防止 二次被害からの保護 ・民間団体の活動支援等を県の被害者支援施策とする。 支援推進計画の策定義務を公安委員会に課す。 ・犯罪被害者支援審議会&被害者支援連絡協議会設置
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No. Date ・2004年犯罪被害者等基本法制定 → →被害者支援が地方公共団体の責務とされる。 2005年 第一次犯罪被害者等基本計画策定 各地の地方公共団体で被害者支援のための特化条例や基本計画が策定される。 Ex) 2005年 東京都杉並区 犯罪被害者等支援条例 ->> 家事支援制度や資金貸付制度など地域固有の被害者支援制度を 導入した初の条例 P.95Ⅲ 被害者支援の地域格差 条例を設けるメリット ・地方公共団体の各部署や外部の関係機関に対して協力を求めやすくなる。 ・導入された被害者支援制度が、継続的・安定的に行われることが担保される。 ・予算的な措置が取りやすくなる。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-3166 6mm ruled x41 lines
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No. Date ※四国は条例制定率は0であるが、犯罪被害者支援計画の策定が進んでおり、 逆に北海道や秋田県は条例はあるものの、支援計画の策定状況が芳しくない。 ※北海道は安心安全まちづくり条例に被害者支援の規定を入れてあるだけであるし、 滋賀県は見舞金を支給するだけの条例であるから、正確に把握するためには 内容や計画の具体的な中身を検証する必要がある。 ①被害者支援は危機管理の問題 稀であってもいつか起こってしまうかもしれない事件の被害者のために 体制の整備はしておく必要がある。 Ⅳ地方公共団体による被害者支援の内容 〈犯罪・被害者の範囲> ★一般的な支援(相談、情報提供共etc.):範囲限定なし *経済的支援、生活支援、カウンセリング、法律相談:一定の制限あり *犯罪被害者支援条例、犯罪被害者支援計画における支援対象 犯罪被害者等基本法と同じように犯罪+心身に有害を及ぼす行為を含む。 *見舞金や支援金の支給に特化した条例、総合的な被害者支援条例など 貝柾的裏付けの必要な支援 ・犯給等法や国外犯罪被害法と同じ犯罪行為の定義を採用、準用するため 過失犯や国外の犯罪を除く場合が多い。
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No. Date Ex) 2014年 茨城県潮来市は、海外で発生した犯罪の被害者についても、 見舞金の支給対象とした。(これが望ましい) ◎支給対象について出てくる問題点 支給対象を住民に限るかどうか。 ・財政措置を伴うものは被害発生時に住民限定である自治体が多い。 Ex) 札幌市、秋田市 東京都、東京都杉並区、神奈川県県横浜市は支援を受ける者が 支援時に住民であれば良い。 ・転居や職場、学校など様々な事情により支援が受けられない&住所のある 自治体に支援制度がなければ、なんの支援も受けられない。 ⇒最も望ましい形:支援時の住民とそれに準ずる者(通勤・通学者、所在者etc.) を支援対象とし、他の自治体の支援との調整規定を設ける。 P.103 〈総合支援窓口> JAN ★被害者支援専用の総合支援窓口を作ることが、地方公共団体に課せられた責務の一つ ↓ 被害者からの相談に対し、被害者の状況や心情・要望を的確に把握したうえで、 必要な情報提供を行い、支援を行う際には関係部署や機関に繋ぐ。 問題点 被害者への対応にあたる職員の専門性 ↓ 地方公共団体が研修を行うことは困難であるため、 都道府県職員:国 市町村職員:国/都道府県 が集合研修を行う仕組みを設けるべきである。 KOKUYO LOOSE-LEAF -816B 6 mm ruled x41 lines
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No. Date 経済的支援 ・ほとんどの自治体が死亡の場合50万/30万円、傷害の場合10万/5万円といった 固定額の給付が多い。 ・見舞金は犯給等法による給付と併給可能かつ迅速な給付が可能であるため、 被害者の一助になることは確かだが、被害者の最善の利益に適うのか。 地方公共団体の見舞金が役立っている。 I 犯罪被害給付制度を拡充して全国一律に引き上げるべきである。 ★地方公共団体の見舞金に意味を持たせるなら、支給対象を犯罪被害給付制度 はより広い範囲にする。 ・見舞金だけでなく、被害者のニーズに即した地方公共団体”独自の助成制度を 設けるべきである。 Ex) 家事・介護のサービス費用、転居費用、弁護士費用、傍聴費用、出頭費用 損害賠償の再提起費用 生活支援 東京都杉並区、兵庫県明石市、大阪府摂津市等は、犯罪被害者にホームヘルパーを派遣し、 家事支援の費用を補助している。 →杉並区は制度導入から15年で派遣実績は4件(杉並区の重大事件発生数から みると、多くも少なくもない) カウンセリング法律相談 被害者遺族のうち、兄弟姉妹が見過ごされがちであるため、支援が必要である。 → →日本の学校はいじめにすら気付かないし、自殺や不登校にも適切な対処ができない ため、この支援は地方公共団体が行うべきである。 基礎自治体と広域自治体の役割分担と連携 *基礎自治体:市区町村 *広域自治体:都道府県
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No. Date それぞれが行うこと 基礎自治体本 ・教育(小中学校・幼稚園) . " 福祉(生活(保護) • 老人福祉 . 老人福祉 . 女性支援(DV相談) ・母子福祉(健診、保育園) 広域自治体 教育(高校、障害者学校) 児童福祉(児童相談所) (児童福祉(児童館) 医療・保健(専門病院、保健所) ・医療・保健 ・警察 (予防接種、国民健康保険事業) etc. 両方 ・居住支援 etc. 付添い支援(基本は基礎→限界きたら広域) ・法律相談 . カウンセリング 80 P.112 V犯罪者に対する損害賠償請求と地方公共団体の役割 ・愛知県名古屋市:死亡事件に限り、遺族が債務名義取得から3ヶ月以上たっても 賠償賞金が支払われない場合、150万円を限度に見舞金を支払う。 ・2013年兵庫県明石市:死亡&療養に1ヶ月以上かかる負傷に限り、市に対する損害賠償 請求権の譲渡を条件として、300万円を限度に市が一部立て替える 立替支援金制度導入 KOKUYO ICOSE-LEAF ノ-8166 6mm ruledx41 lines
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No. Date 03章国による損害賠償の買取り・立替払い P.119 Ⅱ公的保険制度と求 〈日本に存在する国が加害者の代わりに給付し、加害者に求覚する公的保険制度> ★自動車損害賠償保障法…P.75のまとめにある内容 求償:自賠法76条は ★労働者災害補償保険制度・労災保険の給付の原因である事故が、第三者による行為災害の 場合、労働者を雇用する事業者が負担する保険料によって、 →求:労災法12条の4 第1 その損害を補填する給付が行われる制度 ★健康保険・原因者たる第三者行為による傷病において保険給付が行われる。 →求償賞:健康保険法57条は夏・国民健康邪険法64条1項 P.122Ⅲ買取り・立替払制度の法的性質 <買取りや立替払いを国に義務付ける法的根拠> 国は犯罪防止義務があるにもかかわらず、それを怠ったことによって犯罪被害が発生した のであるから、国にはその損害に対する賠償を買い取るか、または立替払いする責任がある。 国に犯罪防止義務違反があるとすれば、認めるべきは国家賠償賞であって、 買取りや立替払いではない。 国に対して予見可能性or結果回避義務違反があるとすることは困難であるため、 国に無過失責任を認めるしかないが、これは適当だろうか。 △ 個人が将来、故意に犯罪を犯す場合の損害賠償のために、 事前に賦課金や保険料を徴収するような仕組みは、公序良俗に反し、 絶対に認められない。
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No. Date P.125 〈いくつか考えられる方法> ①損害賠償の買取り一売買に基づく債権譲渡 損害賠償債権の買取りは、犯罪者に対する損害賠償債権を国が被害者から買い取る 債権譲渡を指すと思われる。 問題点 ・売買による債権譲渡であるとした場合、ほとんど回収できないことが予想されるから、 極めて価値の低い債権を国が公的資金を使って購入することは適当なのか。 ・求覚が絶対に不可能な犯罪者死亡の場合や、暴力団の抗争で殺害された 組員の妻の損害賠償債権なども買取りを義務付けるのか ※買取りを行うかどうか個別に判断せざるを得ない。 ②第三者弁済 立替払いは、国が犯罪者に代わり第三者として被害者に債務に弁済することを 指すと思われる。 問題点 . ・「第三者弁済の場合、弁済者(国)は弁済について正当な利益を有する者 でなければならない(民法474条2項)が、犯罪に基づく損害賠債権の 場合、被害者を支援する責務はあるが、あくまで責務であるため、 国が弁済について利益を有しているとはいえないのではないか。 国に正当な利益がないとすると、弁済者(国)は債務者(犯罪者)の意思に 反して弁済することはできない(民法474条2項)が、その理由のひとつは 債務者に対し「第第三者が苛酷な求償権行使をしてくるのを防ぐためであり、 国は犯罪者が完済するまで請求しなければならないから、犯罪者は 「第三者弁済を明示的に拒否する可能性がある。(債権者(被害者)が 犯罪者の意思に反することを知らなかった場合、弁済は有効) ・第三者弁済を法律で規定する場合、債務者(犯罪者)の拒否して、それを 債権者(被害者)が知っている場合でも、弁済を有効とする仕組みを設けるのか。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8168 6mm ruled×41 lines
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No. Date 3 ③ 連帯債務 ¥80 国に(不真正)連帯債務があるという構成を採る。 →国は犯罪者の犯行を防止する義務を怠った過失または無過失責任により、 犯罪者とともに被害者が被った損害を賠償する。 問題点 国の過失割合に関して、国の過失は限りなく無いに等しいので、 国が損害賠償の大半を立替払いすることが適当なのか ④負担付贈与 被害者の損害賠償債権を国に贈与するという構成を採る。 問題点 ・負担付ということは負担は損害賠償債権と同額の金銭の支給という ことになるが、国に対し負担付で贈与した場合に所得税は発生しないのか。 ※犯罪者から得た損害賠償は非課税 ・法律や条例によって所得税が発生しないようにできるのか。 ⑤条件付寄付 ・寄付は贈与の一種であるが、公共目的のためになされる贈与を先に寄付と呼ぶ。 . 地方自治法232条の2で、普通地方公共団体は、その公益上必要がある場合においては、 寄付または補助をすることができるとしている。 Ex) 兵庫県明石市の立替支援金制度 問題点 . 寄付は受贈者に反対給付を課してはいけないとされているから、寄付たる立替支援金 を受け取った被害者は明石市に対し立替支援金を限度として損害賠償債権を 譲渡するという給付(負担)を負わせることはできないはずであるが、条例や国の
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法律で定めれば、可能にできるのか No. Date ⑥被害者保険制度 A 国民誰しもが犯罪に遭う可能性があるため、国民全員から保険料を徴収しておき、 犯罪被害が発生した場合に保険金を支払う。 問題点 ・重大事件の少ない日本で国民から理解を得られるか。 ・経費を考えると一般財源から支給する方が望ましい。 ・給付対象となる犯罪被害範囲をどこまでにするか。 ・モラルハザードが起る可能性 P.134 IV 買取り・立替払制度の制度設計 <被害者の範囲> 国に犯罪防止義務違反を認め、無過失責任として損害賠償の買取りまたは 立替払いを義務付けると、被害者の範囲を一定の重大な身体犯被害者に限る 合理性が弱くなる。 << 損害賠償額> 国が被害者に支払う額を損害賠償の総額or一部のどちらにするか。 問題点 . ・支払う額を一部に限ると、残りの賠償分は被害者自身が犯罪者に請求する必要が あるため、制度の趣旨犯罪者から損害賠償のリスが困難であるという現状→ 請求する負担が大きいためそれを軽減する)にそぐわない。 ・一部買取り、立替払いにより、国も被害者に支払った額を限度として損害賠償 請求権を得て求償することになるが、被害者も残りの損害賠償額を請求すると、 被害者と国が競合関係に立つ。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-B1636mmruledx41 Enes
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No. Date ⇒ 被害者が犯罪者から損害賠償の弁済を全て受けるまで国は犯罪者に求償 できないし、現実問題被害者が全額の損害賠償を得ることはほとんどないため、 国は永久に求償することができず、徴収不能に陥る。 損害賠償賞の一部買取り・立替払いは被害者と国両方にとって最悪の制度である。 <債務名義> 実際に国が被害者に支給する額は損害賠償として適正な額でなければならない。 問題点 賠償額については買取りを行う国の機関が決めることになるが、額の算定に伴って 犯罪者の不服申立制度も必要になるため、行政機関がこれをできるのかということと、 裁判所が行政に関われるのかという問題が出てくる。 ・たとえ買取りや立替払いの制度ができても、犯罪者死亡/不明の場合適用外となるため、 この場合は別で補償制度を設けるべきであるという意見もあるが、現在の犯給制度 や算定基準はどうなるのかという問題が出てくる。 <徴収機関> 立替払い担当機関は中立性と高度な専門性が必要であるため、新しく作るのか、それとも 既存の行政機構の中から担当を決めることになる。 問題点 ・新しく作る"とすると、実現可能性や実効性の検討は避けられない。 L スウェーデンの独立した強制執行庁である犯罪被害者庁を参考にすべきという意見 があるが、個人の所得が一般公開されている(=国が国民の資力を把握している) 同国ですら徴収が容易でないという現状にもかかわらず、日本が莫大な国家予算と 人員を投じて似たようなシステムを作っても、回収率が極めて低くなることは明である。 ・既存の行政機構の中から徴収機関を決めるとすると、犯罪被害者の支援は 警察庁所管だから警察庁が行うことになるのか、強制執行は法務省所管 だから法務省が行うのか。
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<徴収方法> No. Date 例えば、殺人の犯罪者が被害者に対して損害賠償を数千万円~2億円台払うと すると、毎月10万円ずつ弁済しても完済に20年~200年以上かかることになる。 問題点 . . 買取り・立替払いでも同じことが起こる。 + 長期に服すため作業報奨金はあるものの、収容時も釈放日も強制執行が できない。 長期収容後、そもそも就労できない場合が少なくない。 損害賠償債権には消滅時効があるため、時効の成立を防ぐ必要が出てくる。 mmm 国にかかる莫大な手間 と費用を考えると、 ①10年ごとに国が受刑者に対して民事訴訟を 提起する。 →②受刑者に債務の一部を弁済させる。 ③国がて債権を有することについて受刑者の承認 を得る。(民法152条1項) ②&③が主実的 <強制執行と徴収亭止> 問題点 ・強制執行は、犯罪者に資力や収入がある場合に限られるため、非現実的である。 徴収停止となることがかなりの確率で予想されるが、国は損害賠償権の • 買取りや立替払いを行っておいてその予想通りに徴収不能になることが 法制度として適当であるか。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8163 6mm ruled×41 Tinas
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No. Date P.144 V犯罪者の更生と国民の理解 • 国による損害賠償債権の買取りや立替払いの制度を導入する場合、 現在の犯罪被害者給付制度は存在意義がなくなるため廃止することになる。 ・買取・立替払いは「国民の税金」によって行われる。 問題点 . . 実質高額な損害賠償は回収できないことが確定しているため、 国民が犯罪者の損害賠償を支払うことになる。 ・買取り、立替払いは犯罪者の民事責任を軽んじることに車の効かねないし、 それが「真の改善」に繋がるのか疑問が残る。
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第2部 刑務所における損害賠償 04章 被害者の心情聴取と受刑者への伝達 P.152 I被害者心情聴取・伝達制度成立の経緯 2007年更生保護法→仮釈放意見聴取制度導入 あくまで著者の意見とは異なり、仮釈放 審理の一還として行われるもの 12022年改正刑事収容施設法&改正少年院法成立 No. Date *矯政処遇と矯正教育における被害者の心情等の考慮に関する規定追加 ★矯正施設が被害者からの申出を受けて心情等を聴取し、被害者が希望 する場合には、当該心情等を受刑者や少年に伝達する制度導入 . 矯正処遇と矯正教育において、被害の現実や自己の心情を考慮 してもらえるようになった。 ・受刑者や少年に対する要求(損害賠償の支払いetc.)を当人に 伝達してもらえるようになった。 P.155 Ⅱ矯正処遇・矯正教育における被害者の心情等の考慮 刑事施設 制度の目的 少年院 *被害者の心情等を矯正処遇に活かす。★(個人別矯正教育計画において考慮 →自分が犯した罪の「全体像」を きちんと理解することが甦生の出発 点である。 そのために、刑事施設側が個々の 被害者の状況を正確に把握する 必要がある。 ★被害者に対する支援や損害回復 →被害者への損害回復に向けた 具体的な行動を取るようにさせる ことで、支援に繋がる。 される。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8160 6mm ruled×41 lines
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No. Date P.161 Ⅲ 被害者の心情聴取・伝達制度の課題 <対象者(被害者)の範囲> 法律の規定上は範囲に制限はないか ※様々な事情の考慮により聴取対象とならないことは有り得る。 ※伝達においても相当でないと認められる場合は伝達を行わない。 現場が混乱するほどの 申出はなく、毎年一定 程度 ◎保護観察における情伝達制度では、現状身体犯より財産犯の被害者からの申出が多い。 100制度の告知方法 心情伝達制度は、検察庁の被害者等通知制度を利用した被害者に制度の告知をしている。 →必ずしも利用者は多くない。 凸 *全国の被害者支援センター *地方公共団体の被害者支援担当部署 • で告知体制を東備する必要がある。 *法テラス etc. 全部執行猶予の場合でも、取消しによって収監が決まった場合はその旨の通知がなされる ため、制度の告知もあわせて行う必要がある。 〈申出・聴取工所> オフライン:受刑者を収容している刑事施設・その近隣の刑事施設・少年院・少年 鑑別所 オンライン:ネットワーク回線を使ったテレビ遠隔通信・インターネットのウェブ会議サービス
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No. Date 聴取と伝達担当者 法律上刑事施設/少年院の長 実際刑事施設:分類or処遇担当の刑務官 少年院:教育担当の教官 刑または保護処分の執行段階における心情聴取・伝達制度においても、 刑事施設や少年院において被害者支援の担当官を男女それぞれ1名以上合計2名以上 指名し、担当する。 問題点 . 受刑者や少年の処遇に直接携わりのある者が被害者とのやり取りに 直接関わるのは、役割葛藤の点において必ずしも適当でない。 保護観察における被害者支援制度においては、保護観察官の中から被害者支援 の担当官を指名し、伝達や被害者支援の業務に当たる間は保護観察を担当しない ことになった。 <事前準備・聴取方法> ・心情聴取にあたっては、判決騰本や保護処分の決定書等の精査が必要である。 ・被害者の心情聴取の際には、家族や支援関係者の同席が可能である。 P.167 〈聴取・伝達の範囲> J聴取対象 ★被害に関する心情 ★被害者等の置かれている状況 ★当該受刑者もしくは左院者の生活および行動に関する意見 Ex)・犯罪によって受けた様々な損害や影響 . 事件や加害者に対する思い . 処遇に関する意見や要望 ・加害者本人に対する要求 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816D 6mmruled×41 Ines
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No. Date ・保護観察における心情伝達では、保護観察対象者が刑や保護処分を言い 渡されることになった罪以外のことについての聴取や伝達は認められない。 裁判や審判で認定されなかったような事実や法的評価であっても、 被害者にとっては「事件」の「一部」であり「被害」であるため、これは適当でない。 <受刑者による心情伝達の拒否> ・被害者から心情伝達の申出がある場合、受刑者や少年は原則として心情伝達を 受けなければならない。 ・受刑者や少年が心情伝達に消極的な態度を示す場合、その理由を聞き、 本人の状態をよく見極めて、伝達の相当性や時期を判断する。 P.171 事後通知とケア> 伝達を行った場合 伝達を行わなかった場合 ▲受刑者による反発のリスクも事前に被害者に、きちんと説明【通知内容】 し、そのような言動についての通知を希望するかどうかを確認・伝達を行わなかった旨 する。 【通知内容】 ・伝達を行った旨&伝達を行った日 心情等の伝達を受けた受刑者または在院者が 当該心情等について/被害弁償または慰謝射の措置に ついて/特に被害者等に対し伝えることを希望して述べた 内容 【望まれる通知内容】 • ・心情伝達後の処遇の経過 ※被害者は自身の心情や意見を踏まえてどのような処遇が 行われたのかということに関心を持っているが、処遇の状況 を客観的に文章化するのは極めて困難であるため、 処遇担当者や被害者担当官から被害者に口頭で 説明することが考えられる。 【構築すべき体制】 ・被害者は被害の現実と改めて向きあう必要があるため、 メンタルケアの体制が必要である。
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No. Date <再度の聴取・伝達> ・複数回の心情聴取や伝達を希望する場合は、これを認めている。 ・改めて同様の内容を受刑者に伝達することを希望することは十分に起こり得る (損害賠償の支払いetc.)から、内容の同一性だけでなく、その心情等の趣旨について 個別に判断する。 〈矯正処遇・矯正教育における聴取・伝達内容の考慮> これまで ・被害者の心情を「一般論」として理解させてきた。 ・被害者の視点を取り入れた教育自体が刑期の中盤以降で行われることが多く、 長期や無期の受刑者は収容から20年、30年経過して行われることもあった。 ◎これから ・「被害者の視点を取り入れた教育」の実施時期を早期化する工夫が必要であるが、 逆にあまりにも早すぎると余裕がなく反発する可能性があるため、まず受刑者や 在院者が教育を受けて一般的な被害者の状況を理解した上で、被害者本人からの 伝達を受けることが望ましい。 ★「被害者の視点を取り入れた教育」の指導目標~ 自らの犯罪と向き合うことで犯した罪の大きさや被害者及びその遺族等の心情等を ・認識させ、被害者及びその遺族等に敬意を持って対応していくとともに、 再び罪を犯さない決意を固めさせること。 KOKUYO LOOSE-LEAF -8168 6 mm ruled x 41 lines
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No. Date P.178 〈仮釈放の申出や保護観察との連携> ◎判断基準 ★仮釈放:悔悟の情および改善更生の意欲があり、再び犯罪をする恐れがなく、 かつ保護観察に付することが改善更生のために相当であると認めるとき。 ★悔悟の情申出に係る刑を言い渡される理由となった犯罪の被害の実情 についての認識 ★改善更生の意欲:被害者等に対する感謝の措置の有無&内容、当該措置の 計画・準備の有無&内容、矯正処遇・矯正教育への取組状況 *社会の感情(消極的許可基準):被害者等の感情を含む。 ◎仮釈放・仮退院の目的:社会内処遇の機会を設けることで対象者の改善更生や 再犯防止を図る。 Point ・被害者の心情や要求をそのまま評価して仮釈放や仮退院が消極化することが あってはならない。 満期釈放になると社会内処遇の機会がなく、再犯の可能性が高まる。 <少年院在者の場合> 特性や保護処分の性質から受刑者とは異なった配慮が必要である。 問題点 ・在院者は精神的に脆弱で、事件の影響や少年院への入所から不安定な心理状態 にある場合が少なくない。 →被害者の心情伝達について伝達するか否かや伝達時期の判断を慎重に行う。 ・在院者は小児逆境体験(ACE)(虐待、いじめ、ハラスメントetc.)を持つ者が少なく ない。 →在者の加害者性にばかり目を向けて心情伝達を行うのではなく、「被害者性に」 対するケアも行う。 年少の在院者に対し、非常に高額の損害賠償の支払い義務を示すことが更生に向けて 正しいのか、かといって被害者に重大な損害を与えていながらその責任から逃れることが当然で
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No. Date ° あるかのような扱いも適当でないため、その兼ね合いが非常に難しく、今後の課題である。 現在の少年院での処遇期間(長期処遇でも1年足らずに被害者の心情理解や言罪等 の決意という処遇目標に到達できるのか。 ・社会復帰の際には保護者の引受けや環境改善が不可欠であるが、非行の背景に 保護者の養育環境や態度が密接に関わっている場合が少なくないため、保護者への 対応も課題である。 →心情伝達の際は保護者の同席が望ましい。被害者からしても、保護者への損害賠償 を求めることがあるため同席を希望している者もいる。 心情聴取・伝達と損害賠償〉 ★時効を更新する方法 ①再度の損害賠償請求訴訟 ②損害賠償の一部支払い ③犯罪者が被害者に損害賠償請求権があることを承認させる。 →心情聴取・伝達制度を利用して、債務承諾書とともに心情伝達を行うことを 考えてはどうだろうか。 P.184IV修復的矯正・修復的保護観察への発展可能性 修復的矯正…犯罪者の更生や社会復争は、自己の犯罪が被害者や コミュニティに与えた損害や影響を忘れることではなく、それを 正しく認識した上で被害者やコミュニティの人々をも交えながら、 犯罪者に損害回復の責任を果たす努力を促すとともに、 それに必要な指導や援護を行っていくことによって実現するもの。 ※この場合の「処遇」は施設内処遇(狭義の修復的矯正)だけでなく、 社会内処遇(修復的保護観察)を含む。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノー816B 6mm ruledx41 6nos
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No. Date 社会復帰する課程を再構成する要素 ①被害者への損害修復 い ・犯罪者が被害者に与えた損害を修復する努力をさせる。 第1段階 被害者に対し被害の状況や損害回復等の犯罪者に対する要求を確認 した上で、受刑者側が把握している被害や被害者の状況を確認する。 第2段階 受刑者が被害者の抱える苦しみや苦悩を正しく理解できるよう被害者の1 視点を取り入れた教育を行い、こうした処遇の状況について被害者にも 情報提供を行う。 「第3段階 被害者が希望し、かつ処遇側が適切と判断する場合には、被害者が 心情や要求を間接的な形で受刑者に伝達し、それに対する受刑者の 反応や思いを被害者に伝える。 第4段階 被害者、受刑者双方が希望し、かつそれが適切な場合は、両者が直接に 対話・対面する。 これからの運用次第で 第3段階が実現する。 ②家族との関係修復 "* ・犯罪者が自らの家族との関係を修復する。 ③地域社会との関係 ・社会の一構成員として雇用主や地域住民との関係を修復(再構築する。
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05章 刑務作業報奨金と損害賠償 No. Date P.190 Ⅰ 最高裁判所の判断 報奨金は原則釈放の際に支給されるが、釈放前であっても申出により相当な 使用目的であると認められる時は支給される。 . 報機金の被害者への送金はあくまで受刑者の申出に基づくため、受刑者の承諾が 前提である。 →強制執行により差し押さえることができないか。 2022年最高裁判所は、報奨金に対する 強制執行を認めない判決を下した 。 (最三小決令和4年8月16日債権差押命令申立て却下決定に対する執行抗告 棄却決定に対する許可抗告事件 P.194 Ⅱ作業報奨金に対する強制執行の可否 <最高裁決定の意義> 被害者が犯罪によって重大な損害を受け、損害賠償の債務名義まで得たとしても 加害者から賠償を得られず、受刑者は刑事施設内で刑務作業に従事し、 作業報奨金を得ているにもかかわらず、被害者に対し損害賠償をする者がほとんどいない という不合理な現実を改めて白日の下に晒した。 <作業報奨金の権利性> 釈放前および釈放の時点で、受刑者が差押えの対象となるような報奨金請求権 (債権)を有しているか。 差押えが認められるための将来債権であるためには、債権の「発生確実性」が 求められる。 が ↑「発生確実性」を欠く。 刑事収容施設法98条5項により逃走の場合に作業報奨金計算額が0となる ことや、同4項による釈放前の支給も使用目的の相当性判断を経る必要があり 支給の可否が予測できない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mmruled×41 lines
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No. Date <作業報奨金の刑事政策目的> 最高裁:作業に対して支給される報奨金の差押えは犯罪者の改善更生と円滑な社会復帰 という刑事政策目的から禁止されている。 ※刑事収容施設法98条4項は、釈放前の支給の可否の判断において使用目的の相当性を 要件とし、その一例として被害者に対する損害賠償への充当を挙げているだけであって、 被害者に対する損害賠償という目的であれば強制執行を含め、作業報奨金に対し どのような扱いをしてもよいことを認めたわけではない。 P.203 Ⅲ作業報奨金控除制度の可能性 <作業報奨金の増額> 拘禁刑や仮釈放の現状を考えると、釈放後から賠償を始めても遅く、実効性がない ため、収容されている時点から損害賠償に向けた支払いをわずかずつでも行うような 仕組みを検討する必要がある。 ⇒現在の作業報奨金を大幅に増額する。 問題点 . ・受刑者の作業効率は社会における 一般の労働水準よりかなり低い。 受刑者の生活費は全て税金である。 ・受刑者は税金や社会保険料等の 負担がない。 ・国民感情からは理解が得られにくい。 ・国家財政における制約がある。 最低賃金の水準よりは低いものとせざるを得 ⇒ないが、現在の3~5倍が妥当である。 ※現状支給されている生活品があるにも かかわらず高額な市販の物品を購入 したり、アダルト雑誌を購入する者も多い ため、このような状況が続くと色々考える 必要が出てくる。
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No. Date P.208〈被害者への損害賠償を目的とした作業報奨金の控除制度> 現状収容中から損害賠償を送金する受刑者はほとんどいないため、 報奨金水準を引き上げても送金する可能性は低い。 Ļ 被害者が受刑者に対する損害賠償の債務名義を取得している場合、 作業報奨金の計算額から、受刑者の意思にかかわらず、損害賠償の分割払いに1 相当する額を控除し、被害者に送金する制度を検討すべきである。 ※遵守事項を遵守しなかったり、受刑態度が悪うたりすれば、報奨金を削減でき、 計算額はあくまで期待にすぎないため、一定の範囲で報奨金を控除することが できる規定を設けることは不当ではない。 P.211海外の刑事施設における作業報奨控除制度 アメリカ 刑務作業 自営作業 生産作業 控除内容 ・収容費 ―構外作業(公共関連事業) . 罰金・損害賠償命令 提供作業(民間企業による作業) 作業帰休(外部通勤作業) 農作業 ・税金 賃金支給 ・家族の扶養費 ◎行われているプログラム ①受刑者金銭支払責任プログラム(IFRP) "M ・連邦刑務所で行われている、裁判所が受刑者に対して支払いを命じた金銭債務が ある場合、受刑者に支払計画を立てさせ、刑務作業によって支給された賃金から 控除するプログラム 1ヶ月の賃金の50%以上を支払いに回すことを奨励している。参加は任意であるが、 金銭債務があるにもかかわらず不参加の者は施設内での優遇措置の対象から はずれるなど不利益な扱いを受ける。 ★連邦刑務所では連邦議会設立の公営企業UNICORが提供する作業と、 それ以外の作業があり、前者の賃金が高い。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-91686mmruled×41 lines
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No. Date ② 刑務所産業強化認証プログラム(PIECP) …1979年以降、連邦・州・地域の刑務所が民間企業と提携して作業を行う 認証制プログラム 賃金の5~20%を徴収する刑務所が認証を受ける。 ★他の刑務作業よりも高額の賃金が支給されるが、定期的に一定の控除(80%まで 可能)が行われる。 →2022年統計結果 ・約半分が受刑者の手元に残る。 ・10%強が被害者補填プログラム&損害賠償命令のための控除 ※個々人に直接賠償されるわけではなく、各種被害者補償基金に組み入れられて から被害者に支給される。 ★目的 ・受刑者に就労経験と職業技術を与えることで釈放後の就労を促進し、 社会復帰に寄与する。 ・社会貢献、H容費の補蟆、被害者への賠償、家族の扶養に繋げる。 ドイツ 刑務作業 雇用契約に基づく労働 →作業に対して各州から報酬が支給されるが、そこから連邦や各州の刑事執行法に 基づき収容分担金が徴収される。 刑事執行法に基づく刑務作業 → 雇用契約に基づく労働のような徴収はされないが、報酬が社会一般の労働者の 平均労働報酬の9%で、(業内容や成果によって当該平均労働報酬の60%~138% までの加減が認められているため、報酬といえど極めて低額であるため、一般の労働 報酬との差額が実質収容分担金として徴収されている。 ※収容分担金=生活費は2020年で1人1ヶ月あたり食費と宿泊費のみで約317~458€(2026年 6月23日現在58,328~84,272円)
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■イタリア 1921年のフェリー草案は現行のイタリア刑法でも維持されており、 損害賠償が報酬から控除される。 韓国 No. Date 日本と同じである点 . 刑事政策の観点から報酬金を支給 している。 報酬金の釈放前支給を認めている。 日本と異なる点 ★受刑者or保護監護対象者の同意が あれば、犯罪被害者(保護法に基づき 国が犯罪被害者に救助金を支給したり 場合、1作業報酬金からこの分を控除し、 犯罪被害者保護基金に組み入れる ことができる。 ※作業報酬金は1,400~15,000 で支給され実際の支給額は2021年で 日卅4,652 控除することができる額ではないものの、 控除制度が法律に規定されている点が 日本と異なる。 P.216<作業報奨金控除制度の正当化根拠〉 前提・債務名義が存在している。 . 国が犯罪者に対して被害者に賠償を命じている。 ⇒ 賠償を命じながら拘禁刑を科すことで困難にしている国が生じさせた 背反状態を是正するための制度を悪する責務がある。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノー816B 6mm ruled×41 lines
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No. Date 問題点 • . ・控除制度が作業や報奨金制度の意義や目的と相容れるか積極的に正当化 さされるか →犯罪者が被害者に重大な損害を与えている現実がある以上、受刑者が作業に より加算された作業報奨金計算額から被害者に対して賠償を支払うことも、 受刑者の改善更生(就労支援等を通じて社会の中で就労し、職場に定着して 自立できるようになる&被害者に対する損害賠償をきちんと履行していく)の一環 である。 ・受刑者の社会生活の維持にはただ作業報奨金を沢山残せばよいのか → 社会生活の維持は仮釈放後の保護観察/満期釈放後の更生緊急保護) を通じて実現していくべきものであり、ただお金を沢山残せばよいということはない。 処遇や賠償が全て任意である必要はない。 -> 犯罪者の性向や行動、生活等に問題があるからこそ犯罪という結果に至った のであり、そうした問題に気付かせ犯罪者を正しい方向に導くためには、義務的 に指導や処遇を行わなければならない場合が実際は多い。 ◎刑事施設に収容されている間は生活に困らないのだから、その時点から被害者への 賠償を始めるべきである。 ◎自由や権利に名を借りた放任主義・無責任主義は回避されなければならない。 P.222 被害者への通知 2007年から、被害者等通知制度に基づき、 以下の内容が通知されている。 • 刑の執行終了時期 • . ・収容先の刑事施設の名称・所地 ・作業名 ・改善指導名 . 制限・優遇区分 . 褒賞及び懲罰の状況 . 釈放に関する事項 刑の一部執行猶予の言渡しの取消に 関する事項 ・仮釈放審理の開始と結果に関する 事項 ← 刑務作業による報奨金の計算額 については適知事項とされていない。 改善甦生を図るために行われている 作業とそれに対して支給される 報奨金の状況は改善実生を示す 事実であるから、被害者に通知する ことは問題ない。
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No. Date <損害賠償以外の債務の場合> 問題点 ・作業報奨金から控除を認める場合、受刑者がもっている他の債務にも 同様の扱いを認めるべきか。 ・受刑者には借金がある者も多いが、それらも損害賠償債務と同様 報奨金から控除を認めるべきか。 ⇒損害賠償賞以外の債務への充当を目的とした控除は認める必要がない。 理由・借金は犯罪とは直接的な関係がなく、直接的に被った被害者の 損害とは異なるから。 矯正処遇において考慮すべき事項とされているのは犯罪被害者の 心情や状況であって、その他の債務者の状況ではないから。 P.224 <刑務作業の改革> ★受刑者の処遇や社会復帰に対しては莫大な予算と多大な労力をかけている のだから、報奨金の増額は予算の大幅な増額に繋がるものの、必要である。 ★作業単価が低下する中、単価の高い作業の確保のために民間企業との協働や協力を 進めていく必要がある。 Ex) 2021年~刑事施設の職業訓練にコールセンター科設置 mmmm 生産作業だけでなく サービス業導入も一つの手 ★刑事施設内での就業態度が良好かつ釈放前から賠償を進めている者に 関しては、外部通勤作業を積極的に進めていくことが望ましい。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8160 6mm ruled×41 lines
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No. Date 06章 刑務作業と賃金制 P.236 Ⅱ賃金制の理論的系譜 思想の萌芽 IR・ガロファロ QE・フェリー 19C後半、刑事法の領域における 被害者への賠償制度を主張 牧野英一博士・受刑者の作業による収益を用いた被害者への賠償について 日本で初めて取り上げた。 論点比較 時代・時期 採用している立場(論) 主な論者 大正期 初期教育論 正木博士 1倫理的・ 的・道徳的) 黎明期 ・アプローチ 教育論 個別予防論 昭和憲法制(憲法上の権利との) 木村亀二博士 定以降~ 昭和中期 戦後の権 結合 利論・社 会化論の 台頭期 自由刑純化論 (社会化論) 市川秀雄専士 賃金制を認める 被害者賠償や使途 根拠・主な主張 に対するスタンス ・受刑者に労働の尊・賃金から被害者への 厳や社会的責任(自力賠償・家族の扶養 独行・他人への責任)を費・監獄での生活費 教える倫理的意義をを支出させるべきと 重視する。 する。 ・賃金支給により自立 [自営の意識を昂】 させる。 ・自由刑の本質は行動・被害者支援の視点 の自由の剥奪のみであるは、当時の時代背景 という立場(自由刑純 もあり影も形もない (論的アプローチ)を前 状態であったとされる。 提としつつ、憲法13条 (個人尊重)や25条 (生存権)から、行の 目的は社会復帰であ り、作業に貸金請求権 を認めるべきである。 ・刑務所内における自由刑純化論に 受刑者の生活を通常 軸足を置きつつも、 人の生活に近づける 改善矯正(教育 的観点を目的とする 「社会化」が必要である とし、憲法27条(勤労作業を奨励するため の権利)や25条に に「金制を採る。 基づき、受刑者も労働 への賃金権を有する。
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No. Date ・賃金制を社会復帰・賃金の使い道や 純粋な自由刑純化論 吉岡一男博士 理念から根拠付ける 賠償義務といった ことに反対する。 刑事制裁外の目的 刑罰の本質は自由 に立ち入るべきではな (権利)の剥奪であり、 いとし、被害者賠 国は労働力まで支配償という発想は できないため、強制作 全く無い。 昭和憲法制 1定以降~昭 |和中期 戦後の権 利論・社 会化論の 台頭期 教育論) 実務的処遇論 業であっても通常の賃金 支給は当然の権利 である。 ・刑務作業の報酬・受刑者の衣食費を 問題は、それが受刑者 徴収することには 賠償額の控除 制度は必要である。 柳下武治氏の改善目的(教育的 否定的であるが、 /元矯正局 意図に合致するか 作業課長/ 否かによって決すべき 法律的性質である。 ・刑務作業を自由労働 とするのは適当ではなく、 処遇過程の一環とし て捉えるべきとしつつも、 作業が一般労働力と 同種である場合は適 常の賃金とほぼ等しい 教育論 平野龍一博士 (処遇過程論) 客を支給すべきである。 ・労働生産性の向上・受刑者の労働意欲 1より社会適応力をの旺盛化や家族扶 助と並んで、被害者 に対する損害賠償 を目的とする。 教育論 は衷的アプローチ 仲里達雄氏 矯正実務化) 昭和後期 ~近時 多角的展開 1期・社会的 援助論と 被害者救 済の交錯 (個別予防論) 森本益博士 育成する(教育的 観点)&受刑者の 全労働力の支配を 否定して金制を 認める(自由刑純 化論的観点)の 双方を支持する。 ・受刑者に対して将来 への展望として自由労 働としての刑務作業 を捉えさせ、責任を金を国庫に帰属 自覚させて真の社会 させ、国家の「被害者 復(個別予防)へ 結びつけるために、 1外界の賃金水準に ・ 受刑者が直接被 害者に賠償賞するので はなく、賠償積立 補償の財の原 資とすることが妥当 である。 KOKUYO LOOSE-LEAF -6168 6 mm ruled x41 lines
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No. Date 昭和後期 ~近時 多角的展開 1期・社会的 見合った額を支給 すべきである。 ・吉岡説に賛同し、 ' 自己や家族の生活 においても労働者と 受刑者は強制作業責任を負う1制に 止まる。 純粋な自由刑純化 論の継承・発展 菊田幸一博士 しての権利能力を放 棄しておらず、労働に 自由刑純化論 (マルクス主義アプローチ) 石塚伸一博士 援助論と 被害者救 交錯 社会的援助論 土井政和 名誉教授 は必ず金がう べきである。 ・マルクス主義に基づき、 自由刑における懲役 刑は「「等価交換原則 に反して労働を強制 していると批判し、受刑 者の権利主体性を 確立する観点から 賃金制を主張する。 ・全ての国民と同様に ・更生資金の確保や 受刑者にも「自己発 自弁物品購入費用 権」や「社会復帰ののほか被害者への 権利」があり、国家は賠償も念頭に置く 自由刑の執行に伴うべきとする。 弊害を除去するため、 社会復帰のための 「社会的援助義務」 を負うという観点から 賃金制の導入を要請 する。 ・正村の思想 (国々の受刑者への支払 被害者学・基金論 宮澤浩一博士 (被害者救済)に 賛同しつつも、個々の等に税金や寄付金を 受刑者に対する直 加えた「被害者等 接的な金支給 救援基金」を創設 制度は現実の問 し、そこから救済を行 題として実現困難 であるとの見解を示す。 いではなく、作業収益 うべきと提案する。
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P.244 Ⅱ賃金制導入と監獄法改正作業 1946年 監獄法改正に関する建議要綱(行刑改正委員会) 作業賞与金廃止。金制採用。 1947年 監獄法改正要綱(監獄法改正調査委員会) 作業の就業者に対して一定の報酬請求権を与える。 1948年 第四次行刑法草案 No. Date 作業に就いた受刑者に対して「労働の対価」としての作業給与金を支払う。 1949年 監獄法を改正する法律案 「労働の対価として」という文言削除 1957年 監獄法改正要綱仮草案およびそれに基づく構成案(法務省矯正局法規室) て 1964年 刑務所法仮要綱案 作業賞与/給与金を支給すると規定するに留まり、労働の対価や賃金としての 位置付けはない。 1967年 刑事施設法構想-素案(監獄法改正準備会) 作業賞与金に作業資金の規定を設け、2本立ての制度とする。 1971年 刑事施設法構想「第2次案 賃金の規定が削除され、報奨金のみとなる。 1976年 監獄法改正の構想 2 1981年 こうし 監獄法改正の骨子となる要綱 賃金制には様々な問題があり、刑務作業においては純然たる労働の1 対価としての報酬制が望ましくないため、行刑上の政策的考慮に基づく 公法的な配分としての報奨金制度を設ける。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-61686mmruledx41 lines
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No. Date 日弁連も政府と併行して監獄法改正に向けた検討を行う。 1975年 刑事拘禁法要綱 受刑者に支給する報奨金は賃金そのものではなく、一般労働者に相当する 金額から、受刑者の衣食の費用や医療その他日常の生活に要する 経費相当分を控除して選定される。 1992年 刑事被拘禁者の処遇に関する法律案 上記と同様 海外でも戦前は賃金制に消極的であったが、戦後は賃金制志向が強まった。 P.247ⅣV賃金制に対する批判的考察 メリット 問題点 ①受刑者の労働意欲を喚起し、ひいては〈刑罰論上の問題> 改善更生・社会復帰に資する。 2 釈放後の更生資金となる。 ③受刑者家族の扶養費となり、家族関係の 維持に寄与する。 ④受刑中の自己物品の購入により、受刑生活に ①自由刑の純化をどこまで徹底できるか →懲役刑と禁固刑の単化を図り、 作業のない自由刑を導入できるか。 ②僕刑の下においても作業を自由労働と 「みなし得る可能性はあるのか うるおいをもたせ、経済生活に対する自己責任〈現実的な問題> と自尊心を害する。 ⑤ 被害者に対する損害賠償賞の機会となる。 ①社会における労働と生産性に格差のある 刑務作業間で同一労働同一賃金の 則を維持できるか。 ② 生産性の低い作業に従事する受刑者や、 高齢者など作業効率の低い受刑者は 低い貯金しか支給されない。 ③ 職業訓練に対する金支給の可否 →できないとすると訓練に就かない音が 出てくる可能性がある。
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No. Date ④受刑者の業の種類を選ぶことが できないため、金の多寡による不公平 や不満が生じる。 ⑤受刑者に生活費を負担させるか。 →負担させないとすると国民との間に 松平が生じる。 ⑥⑥ 労働組合を組織することを認めるか。 ⑦大幅な歳出増となり、自給自足の原則 を実現することから、さらに遠ざかる。 ⑧国民感情として理解が得られるか 賃金制は立法作業で俎上に上ったことがあるが、導入には至っていない。 P.248〈刑罰としての作業と労働の自由> 尚従来の金制の議論から完全に欠落している視点 →金制とする以上自由労働に対する対価であるから、雇用契約または労働契約 という契約関係と、約および労働の自由がなければならない。 ↓誰が使用者となるか ★国:約や拘禁刑でされる作業は国による義務的なものであるから、 労働契約を締結するかしないかを自由に決めることができるとすると義務の意味がなくなる。 ※刑事施設の運営において最も重要な考慮要素のひとつが「公平性」であるにも かかわらず、高い金の仕事を選び、国が指定した低賃金の仕事を選ばない者が 出てくるとすると、公平性を根本から害する。 ★刑事施設に製品の製造を発注している民間企業または外部通勤作業の協力企業 :現行法では受刑者に作業をしないという選択肢は認められていないため、 労働をしない自由を認めると法律に反する。 ▲国連は強制労働を禁止しているが、刑事施設における作業が強制労働にあたらない のは刑罰として科されているからであるため、法律上労働とみなすことはできない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mm ruled×41 fines
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No. Date 賃金というのは雇用契約に基づいて使用者から被雇用者に支払われるものである から、刑罰による作業において雇用契約が成り立ち得ない以上、 国が受刑者に支払う金銭を法律上の賃金とみなすことはできない。 P.252 〈刑罰としての作業制度の廃止と労働の自由> 受刑者に対する金を認める方法 (立法により刑罰および処遇として作業を義務付ける制度を廃止して、 受刑者に労働の自由を認める。 10 労働をしない"選択も認めざるを得ない。 問題点 . 現在ですら毎年1万人以上が怠役により懲罰対象となっているのに、 さらに就労しようとしない受刑者が増える可能性が高い。 ・そもそも受刑者には就労経験のない者が多く、犯罪の収益で楽な生活を送ろう とした結果の犯罪も多い。 自由労働制を採用した場合、改善指導や教科指導まで仕意化するのか
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No. Date 07章 自己契約作業の活用 P.258 Ⅰ 自己契約作業の再考 ★賃金制や自由労働制の他に考えられる重要な方法 刑事作業とは別に受刑者を労働に従事させる。 自己契約作業…刑事容施設法39条1項に定められている。 受刑者が余暇時間において刑事施設の外部の者との 請負契約により行う物品の制作その他の作業 ◎刑務作業との相違点 ①受刑者が自らの意思で行う労働である。 ②作業を含む矯正や刑執行開始時または前の指導を行う 時間帯以外の余暇時間帯に行う。 ③受刑者が個別に刑事施設の外部の企業や団体等との間で締結する 請負契約に基づいて行う。 ①歴史 1934年:自己労作導入(正木博士尽力) 累進処遇の2級者および1級者に対してのみ1日2時間以内の 自己労作を認める。 1974年:改正 →黒進の1級、2級者に限らず(対象拡大)、作業成績優秀者で あれば自己労作を認める。 ★自己契ホウ作業を積極的に活用することにより、受刑者の報酬額を高め、 そこから被害者への賠償を行うことができる。 金 自己契約作業の報酬は受刑者の財産であるため、差押えできない 報奨金と異なり差押えが可能&請負契約において支払われるのは 給与ではないため、差押えの額に限度はない。 希望 →報酬↑ [自己契約作業 拒否→刑務作業をする。 → 報奨金の大幅と控除制度 で対応 KOKUYO LOOSE-LEAF ノー816D 6mm ruledx41ines
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No. Date P.261 Ⅱ自己契約作業の活用方法 1958年度: 自己労作従事者300人以上 平均月額700円以上 1980年度 自己労作従事者800人前後 報酬作業賞与金の2倍以上 徐々に減少… 1990年代後半~:自己労作従事者激減 報酬作業賞与金の増額によりあまり差がない。 作業時間 余暇時間=24時間-(食事+京大寝+運動+入浴+矯正処遇)」 7~19時 →夕食以降を長時間の自己契約作業に充てることは難しいため、 現在作業に充てられている時間を短縮し、その時間を充てることが考えられる。 mmm *薬物依存離脱指導目的 現在既に行われている短縮 本性犯罪再犯防止指導目 *被害者への損害賠償債務を負っている受刑者については、拘禁刑に伴う 作業時間を短縮し、その分の時間を自己契約作業に充てるような動作時限を 認めるべきである。 ★極論損害賠償債務がある受刑者は拘禁刑に伴う作業時間をなくして 全て自己契約作業に充てさせてもよい。(現行法と公平性の観点から現状不可能)
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No. Date P.266 〈契約の相手方企業(協力企業)> 刑事収容施設法39条2項: 刑事施設の長は被収容者に対し、自己契約作業等の 余暇時間帯における活動について援助を与えるものとする。 問題点 ・受刑者と自己契約作業の契約を締結する企業が見つかるか。 →出来高払い:企業側の負担増えない。受刑者の報酬僅少 時間給:企業側の負担増える。受刑者の報酬増加。 ★矯正協会が受刑者と契約を結ぶ。 全国の矯正職員等が会員となり運営されており、 矯正施設や被収容者の支援、矯正職員の支援の他、 出版、研究、国際交流、広報等の活動を行う公益財団法人 現在は原材料費分の予算を国から提供してもらい、製品を製造・加工している。 また、刑務所作業製品の売上額の一部を犯罪被害者支援団体に助成 しており、被害者支援の実績がある。 *社会において元受刑者を雇用している協力雇用主や社会的企業(ソーシャルファーム) として元受刑者を雇用しているような企業と契約を結ぶ。 P.269 〈刑事施設による援助> . 自己契約作業は受刑者個人と企業との間の請負契約であるから、 国が刑務作業のために用意した刑事施設内の工場の機械や器具を使用することは 原則できない。 →居室で行う内職的な労働しかできず、単価も低くなる。 I 刑事施設の長は自己契約作業について援助を与えなければならないため、 自己契約作業に必要な刑事施設内の工場の機械や器具を貸与し、 生産作業や組立作業を行えるようにするべきである。 ★自己契約作業に従事する受刑者が一定数いる施設は、専用の工場や機器を 整備することが考えられても良い。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816G 6mm ruled×41 lines
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No. Date ・損害賠償債務のない受刑者にも自己契約作業を認めることになるが、 希望者が非常に多い場合は、損害賠償債務をしている受刑者を優先すべきである。 P.271 Ⅲ 報酬額と生活費 <報酬額> ★請負契約は最低金法の適用外のため、請け負った作業の内容によっては 最低金を下廻る。 → ・請負契約ではなく、準委任契りという形を取り、一定の作業割合に対し 報酬を支払う方法もある。 Ex) 1h500円とすると、1日4hで2,000円となり、1週間(土曜ろに含む)で 2,000×5+1,500=11,500円となり1ヶ月で1,500×4=46,000円になる。 刑期が20年とすると、46,000×12(1年間)×20=11,040,000円で 約1,000万円となるため、重大事案の賠償額には遠く及ばないが、無いよりはマシ!! 〈生活費の問題> *容費:受刑者の収容にかかる人件費以外のあらゆる費用の1人分換算 生活費に受刑者の給養その他生活必需品にかかる費用 ・日本の刑務作業は刑罰の一部であり、「金制も導入されていないため、 収容費や生活費を徴収する制度はない。 ・自由刑純化論/教育刑論のどちらの立場であっても、社会の労働と同じ金を 得させるべしと主張する以上、社会内と同様に生活費は当然自分で負担すべき という立場を採る。 ◎生活費の徴収に反対する説 . • 国家が強制的に拘禁する以上は、 収容に要する経費は国家が負担 して当然である。 ・被害者や被扶養者に対する義務の 方が刑務所維持の義務より優先する。 再犯防止による費用節約の方が作業 自己契約作業の者だけが生活費を控除 [され、拒否した者や損害賠償債務が 無い者は控除されないとなると不公平感 が著しいため、自己契約作業に従事する」 にないにかかわらず、生活費の徴収は 「すべきでない。 収入の節より大きい。
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No. Date P.277 エア アメリカの受刑者金銭支払責任プログラム <プログラムの概要> 受刑者金銭支払責任プログラム(IFRP) (11 1985年に連邦正局が導入し、1987年から全米で実施されている 裁判所が受刑者に支払いを命じた損害賠償や罰金その他の債務について」 受刑者に支払計画を立てさせ、刑務作業の報酬から支払いを行わせる制度 目的 ①受刑者が債務弁済の法的義務を果たすように矯正局が足す。 ②入所時の分類手続として、受刑者が債務弁済の法的義務を果たす ための金銭計画を策定するよう支援する。 ③職員は債務を履行する受刑者の努力を個人の責任の受止めとし 責任の表象の程度とみなす。 対象 受刑者のみ。未決勾留者除外。 支払対象 有罪となった被告人に対し 裁判所が被害者基金への 金銭給付を命ずるもの 優先度高裁判所が受刑者に支払いを命じた特別賦課金 損害賠償命令 ↑ 低 金は使用 その他の連邦政府によって課せられた支払義務(拘禁費用、税、学生ローンetc.) 州または地域の裁判所が命じたに義務(養育費、扶養料etc.) ※特別賦課金と損害賠償命令を同時に言い渡した場合、 損害賠償命令の支払いを優先する計画を立てる。(重大事案限定) 特別賦課金の時効は5年であるため、時効完成前に徴収する ように最善を尽くさなければならない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8168 6mmruledx41 Inas
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No. Date 金銭支払責任(債務)の調査 ★施設の側でも受刑者の金銭債務の内容を判決前調査報告書・判決書・ 収容命令から調査する。 支払方法 刑務所内での作業による使金+施設外からの資金 (家族からの送金、領置金etc.) ほとんどはここから 支払う ・受刑者に十分な資力がある場合は一括払いが推奨されるが、 十分な資力がない場合は分割払いとなる。(施設側が決定する) 債務を完済するだけの外部資金がある 一括払い . 支払金額の合計が$1,000以下 四半期払い(四半期毎に最低$25) UNICOR以外の作業 UNICORの5等 UNICORの1~4等 } 月払い(1ヶ月の報酬の最低50%) ・支払計画は、過去6ヶ月分の賃金一本プログラムで支払った額-6ヶ月分の電話料金 $450=残額を考慮して見直しが行われる。 ・判決で臨督付釈放が言い渡されている者が収監中に罰金を完納することが できなかった場合、釈放の間残額を分割で払う計画を履行する必要がある。 ↓完納できなかった場合・・ 作業と賃金 監督付釈放の取消し&期間延長&再判決 etc. ・UNICORの作業:5等エ234/h 1等工$1.15/η ※時間超過加算(2倍)や特別加算(204/n)あり . ・刑務作業: 5等工$5,25以下/月 1等400/h ★就労能力のある受刑者の8%しかUNICORの作業に従事していない。
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No. Date P.283 不参加の場合> 金銭債務を有しているにもかかわらず不参加or遵守しない場合の対応 ①仮釈放委員会に不参加or不遵守の事実を適知 ②一時的な外出・外泊の不許可 ③作業に対し一般の給付水準を超える給付、ボーナス、休暇手当は受け取れない。 ④構外作業不可 ⑤ 原則 UNICORの作業不可 除外:$1,000以上の支払い義務があり、かう外部の資力が限られている者 ⑥自弁品の購入制限 ⑦最低水準の舎房(集団室、2段ベッドetc.)に収容 ⑧社会内プログラム参加禁止 ⑨釈放時の金銭給付なし ⑩宿泊型の薬物処遇プログラムへの参加の奨励金を受け取れない。 <プログラムの限界と意義> 問題点 ・本プログラムは必ずしも犯罪被害者への賠償賞だけを目的にしているわけではないため、 重重大事案を除き損害賠償命令より特別賦課金の支払いが優先される。) ・賃金が低すぎるため、特別賦課金は払えても、高額の賠償の支払いはできない。 不参加の者で一定の不利益に意を介さない受刑者には何の効果もない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mm ruled×41 lines
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No. Date ◎日本が参考にできる点 ★受刑者に支払計画を立てさせ、その履行を促す仕組み *連邦国家であるにもかかわらず、入所時の分類調査の際に裁判所が 受刑者に課した一定の金銭債務を調査する仕組み P.286 V損害賠償支払計画の策定とその履行 受刑者による被害者への損害賠償が実現するよう刑事施設側が具体的な指導を 行う必要がある。 <被害者の状況把握と情報収集(刑執行開始時調査&再調査)> ★損害賠償の状況 * 被害者が損害賠償に係る債務名義を取得している/していないか。 *取得していない場合、損害賠償請求訴訟を提起している/する予定があるか。 ★刑執行開始時調査 情報源:受刑者の身分帳・少年薄 問題点 判決謄本 受刑者への聞き取り 被害者への聞き取り(最終手段)←被害者通知制度利用者 ・損害賠償命令は刑事裁判後の手続であるため、判決に記載がないことは もちろん刑事施設にも情報がもたらされない。 ・受刑者が損害賠償のことを申告せずに、「弁護士に一任している」という供述に 終わることが多い。 ※刑事収容施設法91条により、刑事施設は外部の機関に照会して受刑者の 損害賠償債務を調査することができるとされているが、実際に行われていない。」 ⇒損害賠償命令制度の民事裁判の記録と刑事裁判の記録とを紐付ける制度を 導入すべきである。
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P.289 〈損害賠償支払計画とその履行> ・刑執行開始時指導において以下2点を説明する。 *被害者への賠償義務と必要性 ※希望者は自己契約作業に従事でき、その報酬から分割で 賠償を送金できること。 ・入所時点で賠償の支払意思を示さない受刑者に対しては、 被害者の視点を取り入れた教育」や「情聴取・伝達制度」などの 被害者の関与を通じて賠償への動機付けを図る。 <支払い(分割)> 自己契約作業による報酬 → No. Date 支払い計画を 立てさせる。 契約企業からの差入れ"として領置金に組み込まれるが、 一定の割合は必ず被害者への賠償に充てさせる必要が あるため、他の領置金とは別会計にすることが望ましい。 支払いを拒否しても 強制執行可能 〈被害者の心情への配慮> ・送金の度に被害者は否が応でも事件の記憶を呼び起こされ、精神的に負担がかかる ことから、被害者基金を設けて、そこから定期的に振込がある形で負担の軽減を図る 方法もある。 ・受刑者が賠償を希望しているが、被害者が損害賠賞の受取りを望まない場合は、 菩提寺等へのお布施や被害者支援団体、その他の社会活動に対する寄付として 送金する方法がある。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mmruled×41 Eines
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No. Date 第3部更生保護における損害賠償 08章仮釈放と損害賠償 P.298 Ⅰ 更生保護と損害賠償 現実問題として刑期中の損害賠償の完済は難しいため、釈放後も継続して 損害賠償を行わなければならない。 →保護観察対象者に対し損害賠償に向けた指導を行い、履行を監督する。 P.300 Ⅱ仮釈放要件における損害賠償 <仮釈放制度> 仮釈放制度…刑法28条「拘禁刑に処せられた者に己の状が あるときは、有期刑についてはその刑期の字を、 無期については10年を経過した後、行政官庁の 処分によって仮に釈放することができる。 ◎概要 ★目的:犯罪者の社会復帰と再犯防止 ★対象:釈放後に社会内処遇を行うことで再犯のリスクを減らせる者 I 絶対に再犯の危険性がない受刑者は満期釈放でいいのだから、 仮釈放は再犯リスクがある者に適用 すべきものである!! ・形式的要件:時間の経過によって全ての受刑者が満たすことができる要件 要件 ・実質的要件:改の状
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No. Date P.303 刑法改正作業に現れた仮釈放要件と賠償の位置付け> 1907年 現行刑法制定 1927年 刑法改正草案(刑法改正原案起草委員会) ◎仮釈放にあたり考慮すること • 住居や生計に関する支障の有無 定住や企業の確実性 ・被害者への賠償や賠償に向けた努力の有無 1931年 改正刑法仮案(総則案) 1940年 改正刑法仮案(各則案) 同じ →仮釈放の形式的要件たる法定期間を有期刑のとする。 1931年 仮釈放審査規定 3条:犯罪後の情況 L,損害賠償賞(の努力) 被害者(&その家庭)と受刑者本人(&その家庭)について調査、審査する。 12条:財産犯限定の規定 →犯罪者が損害を賠償し、または実害を軽減する努力をした ことは、主観的意義・客観的意義両方において仮釈放審査で 有利に評価すべきことである。 *主観的意義・犯罪者が被害者に対する自己の責任を 自覚すること *客観的意義・・・損害賠償等によって被害者の請求に対満足を 与え、犯罪により破られた社会の私法的秩序が 現状に回復されるという利益 KOKUYO LOOSE-LEAF -816B 6 mm ruledx41 lines
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No. Date P.306 〈犯罪者予防更生法下での仮釈放許可基準と賠償の位置付け> ・予備草案と仮案は仮釈放審査規定の登場により、以降の案から姿を消す。 ・刑法全面改正も実現せず、刑法上の仮釈放要件はそのまま据え置かれた。 ★1949年犯罪者予防更生法制定 → 「改悛の情」の判断基準が依命通牒や1日規則等の下級法令で定められること により、刑法上の仮釈放要件の空洞化を招く。 *仮釈放許可基準の一つに社会感情があるが、これは被害者感情を含む。 *被害者感情や被害弁償・慰謝の措置は、「悔悟の情」の認定に 重要なかかわり合いをもつ。 〈更生保護法下での仮釈放許可基準と見剖賞の位置付け> 2007年更生保護法制定 犯罪者処遇規則制定 1日規則廃止 ◎犯罪者処遇規則の1日規則との相違点 . 旧規則が総合評価方式であるのに対し、犯罪者処遇規則は、 各許可基準に評価の順位をつけ、各基準を順番に評価し、ある許可基準を 満たさない場合、仮釈放を認めないとする逐次評価方式である。 ・社会感情が消極要件(許可基準)に変更されたため、他の許可基準が全て 充足されていても、社会感情が是認すると認められないときは、仮釈放を認めない。 ★犯罪者処遇規則許可基準 ①悔悟の情および改善更生の意欲 →矯正処遇への取り組み状況、被害者関連の改善指導における受講態度や 成果を含む。 ②再犯のおそれがないこと ③保護観察に付することが改善更生のために相当であるかどうか。
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No. Date P.312〈仮釈放要件と損害賠償の位置付け> ★現在の仮釈放の実質的要件である「改怜の状」は、 「改善更生及び再犯防止のため保護観察が必要且つ相当であること」に変更すべきである。 ①被害者感情や社会感情といった曖昧なものを判断基底とすべきでない。 ↓ 受刑者の被害や被害者に対する認識/損害回復に対する措置を 判断基準とすべきである。 P.316Ⅲ仮釈放意見聴取制度と損害賠償賞 <被害者の心情・状況の調査> ★仮釈放審査に際して行われる仮釈放調査において、仮釈放審査機関である は地方更生保護委員会が被害者の状況や慰謝賠償賞に対する要求を 把握しておく必要がある。 ★2007年 仮釈放意見聴取制度導入 !!! 仮釈放審理において、被害者からの申出がある場合、 ・被害者から地方更生保護委員会が仮釈放に関する意見や 被害に関する心情を聴取する制度 <被害者「調査> 被害者等調査…否おりに重大事件を対象として行い ◎行われる場合 被害者の意向とは無関係に行われる調査 ①地方更生保護委員会が、生活環境調整・仮釈放審査・ 仮釈放職権審理開始前調査の一環として行う場合 ②保護観察所長が保護観察の調査として行う場合 ③保護観察所長が生活環境調整として行う場合 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8168 6mmruled×41 lines
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No. Date 問題点 ・被害者が事件の処理に関わる機関から連絡をとられたくない場合でも、最初の連絡が来る。 仮釈放や保護観察にあたって意見を述べたくても、調査対象に含まれない限り 調査を要請できない。 P.321 〈仮釈放意見聴取制度> 上記の問題の解決策として本制度が導入され、被害者は主(本的に被害に関する心情や 仮釈放に対する意見を述べることができるようになった。 ※現状仮釈放審理では9割以上仮釈放が許可されているため、被害者の意見は ほとんど影響を与えていない。 ⇒「保護観察における被害者の安全確保」や損害賠償などの 「贖罪の措置に関すること」を被害者から聴取することに重点を置いて 運用していくべきである。 損害賠償実現につながる!!!
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09章 保護観察における損害賠償 P.328 Ⅰ 保護観察と損害賠償 保護観察 No. Date 指導監 即して生活しているかを監督する 遵守事項を遵守しながら生活行動指針に入 と いい 補導援護(自動力のみでは自立した生活を送れない対象者が 健全な社会生活を営むために必要な助言その他の措置をとる) という2つの作用を通じて対象者の再犯を防ぎ、改善更生することを助ける制度 保護観察 1号観察 い 2号観察 い 非行少年に対する保護処分として行われる。 少年から仮退院した少年に対して行われる。 3号観察 仮釈放となった受刑者に対して行われる。 ―4号観察 いい 刑事事件で全部/一部執行猶予となった者に対して行われる。 問題点 . 2つの心情聴取・伝達制度によって処過者側と受刑者に損害賠償の 要求が伝わったとしても、(保護観察において対象者にどのように働きってた 損害賠償を履行させていくか。 P.331 Ⅱ保護観察における被害者心情聴取・伝達制度 目的 *(保護観察対象者の指導監督において、被害者にも配慮した効果的な処遇を行う とともに、被害者の心情や状況等を対象者に伝えることで、改善更生と再犯防止を より確実なものにする。 ★被害者自身の立ち直りや損害回復に寄与する。 →聴取の過程そのものが被害者の心情の安定や東理に資することもある。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-8163 6mm ruled×41 lines
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No. Date <制度の概要> ★従来の心情伝達制度を「心情聴取」と「心情伝達」という形で明確に分け、 伝達を前提としない心情聴取も認めることにした。 どちらも被害者からの 申出により行う。 ⑦ 心情聴取方法 1 保護観察官が被害者から情等を録取をして金取書を作成する。 or 被害者が自ら作成した心情等記述書を提出する。 ☆主任官が保護観察対象者に1ヶ月以内に朗読して伝達する。 被害者が希望する場合 →伝達時の対象者の言動について通知する。 <制度の限界と新制度> 問題点 . 実務ではそれほど実施件数が伸びていない。 ・情報提供不足 北 " 制度の利便性の低さ ・限定された利用者の範囲 . 心理的負担の高さ ・被害者感情が厳しく被害も重大なはずの身体犯の被害者による制度の利用が少ない →利用者は財産犯の被害者が多い。 ・保護観察期間が短すぎて伝達しても伝えっぱなしでおわることもありうる。
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No. Date ◎解決方法 ★情伝達を保護観察対象者に限らず、刑や保護処分の執行開始時 から認める制度を設ける。 →2022年刑事収容施設法改正により実現 ★仮釈放後の保護観察期間を延ばす。 ⇒考試期間主義を採用すべきである。 仮釈放後の保護観察期間を対象者の てい 処遇の必要性や再犯のリスクに応じて、 一定期間確保することができる。 P.339 Ⅲ損害賠償の履行に関する遵守事項 旧法:犯罪者予防更生法 <特別遵守事項> ①保護観察の基礎的な条件を 作り上げるための事項 ② 更生を促し再犯を防ぐための事項 ③本人の再犯防止に直接の関係はないが! 社会ないし第三者の利益のための事項 特別遵守事項として「被害者への」 「賠償に努めること」を設定可能 ◎否定的な見解 I ①刑事司法機関が民事賠償に介入するのは、民刑分離の原則に反する。 →序章Ⅳで検討済。刑罰や不良措置の威嚇力で民事上の債務の履行を 促しているのではなく、刑罰の目的の改善更生の一環として指導を行っている ため、理由として不適切。 ②損害賠償は仮釈放直後の対象者の生活を圧迫し、更生の妨げになる。 対象者の生活そのものが成り立たないような形で賠償するような指導を するわけがないし、一括で賠償するという話でもないため、理由として不適切。 → KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-316B 6mm ruled×41ines
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No. Date ③ 損害賠償不履行を遵守事項違反として、原処分(1釈放)の取消しに つながりかねない。 ④ 被害者感情が厳しい被害者は賠償を受け取らないばかりか 交渉さえ拒否する被害者が少なくない。 →賠償を望む多数の被害者がいる場合の対応について議論しているため、 理由として不適切。 ⑤ 無期刑を除き一般的に仮釈放後の保護観察期間が短いため、 賠償の履行に限度がある。 → ・期間が短いことを理由に賠償をやめていいわけがないし、2023年改正の 刑事収容施設法では刑事施設にサス容中から賠償を行うよう指導することが 求められているから、仮釈放後も賠償を継続すればいいだけであり、理由として 不適切。 ⑥「努めること」という表現の抽象性から違反の判定が難しい。 → ・他の遵守事項も、履行状況や違反の認定は自動的に判断できるものではないし、 犯罪者予防更生法時代に「賠償に努めること」と設定されていても、不履行から 原処分取消しに至った例はない。また、”送金するお金がない”原因が浪費に よるものか、ただ余裕がないだけなのかくらいの区別は可能であるため、 理由として不適切。 新法:更生保護法 Point → ★特別遵守事項の規範性強化 特別遵守事項違反は再収容につながるため、その内容は *社会内で更生を目指すことを一旦断念することが正当化できる! *具体的 でなければならない。 →「被害者への賠償不履行」が社会内処遇を断念して再収容するほどの事項ではない &「努める」という表現が抽象的であるため、「被害者への賠償に努めること」を、 特別遵守事項として設定不可能になった。(①~③が主な原因)
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OTO いずれにせよ大切なこと No. Date 「具体的かつ現実的な賠償計画」を作成し、それを「確実かつ着実に履行」する ように、(呆護観察官や保護司が対象者に対し「最大限の指導力を発揮する」 ことで、「被害者への賠償の実効性」を上げる。 ⇒ 被害者への賠償に向けて努力がなされなかったからといって再収容することは適当 ではなく、むしろ保護観察を継続し、対象者に対し賠償に向けた動機付けを図る ことが望ましい。 R350 IV保護観察における損害賠償の履行に向けた指導 2012年更生保護法の改正点> ①3条:犯罪者に対する社会内処遇に当たって、被害者等の被害に関する心情 置かれている状況等を十分に考慮する規定追加 ② 57条1項5号:保護観察の指導監督には被害者への損害回復に向けた 指示やその他の措置を取るべきことが明文として規定 ③ 50条1項2号ハ:1護観察官または保護に事実の申告や資料の提示が 求められるのは、「被害者等の被害を回復し、又は軽減するために とった行動の状況だけでなくその他のあらゆる行動の状況 全て含まれるとする規定追加 〈被害者に対する慰謝の措置に関する生活行動指針> ★2023年保護局長通達 が 保護観察対象者のうち、贖罪計画を立て、慰謝射の措置を講ずるよう努めることを 生活行動指針として設定する者 *民事裁判により被害者等に支払う賠償金額が確定している者 →>> *被害者等から明確に謝罪、被害弁償等を求められた者 *あらゆる状況等から生活行動指針を設定する必要がある者 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mm ruled×41 lines
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No. Date 生活行動指針 ①具体的な被害弁償の計画を立て、その実行に努めること。 ②毎月一定額を被害者に送金するよう努めること。 ③謝罪等に誠意を尽くすこと。 ④慰謝・慰霊の措置を継続するよう努めること。 ⑤ 犯罪被害に関する講演等を聴講するなどして、被害者等の心情や 置かれた状況等を十分に理解するよう努めること。 P.355 〈保護観察における贖罪指導プログラム> ★2022年罪指導プログラム改訂・施行 ◎贖罪指導プログラム 対象者 被害者を死亡させもしくはその身体に重大な障害を負わせた事件/ 被害者に重大な財産的損失を与えた事件 による保護観察対象者 期間4ヶ月(毎月1回1課程×4課程) 内容 ①自己の犯罪行為を振り返らせ、犯した罪の重さを認識させるとともに、 加害者が負うべき責任について考えさせる。 ② 被害者等の心情や置かれている状況等を理解させる。 ③ 被害者等に対する謝罪および被害弁賞に関する対応の状況や考え について東理させる。 ④具本的な贖罪計画を作成させる。 方法 保護観察官or保護司による個別指導 ・対象外:精神障害者/日本語が理解できない外国人/ (呆護観察期間が3ヶ月未満の煮 問題!! 必要性に応じて罪指導を実施すべきである。
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No. Date 10章 刑務所釈放後の保護観察 P,360 I仮釈放後の社会内処遇其の確保 ★仮釈放から5年の間に30%弱の者が再犯によって再収容されている。 I 数ヶ月から6ヶ月の短い保護観察では再犯リスクが高い5年間をカバーできない。 考試期間主義の採用を今後期待!! 仮釈放のジレンマ 改善更生の見込みが高い受刑者は仮釈放によって社会内で指導や監督を受ける にも関わらず、仮釈放が認められないほど問題性が高い受刑者は、数ヶ月長く 収容されるものの満期釈放されるため、釈放後一切の指導・監督を受けなくてよいこと。 →保護観察を避けるためにわざと満期釈放を狙う者が出てきかねない。 P.363 Ⅱ考試期間主義の意義と必要性 ★仮釈放者の再犯による刑事施設再入率 (釈放年 (1年目末) 3年目末 5年目末 10% 18% 28% ▲ 仮釈放要件たる法定期間が刑期の方であるからといって、 (釈放者全体の仮釈放時期を相当前倒ししていいということにはならない。 KOKUYO LOOSE LEAF ノ-816B 6mm ruledx41 Ends
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No. Date P.367 Ⅲ仮釈放期間を確保する制度一考試期間主義と修正残刑期間主義 残刑期間主義(日本回) いい 仮釈放中の者は、残りの刑の期間について保護観察に付される。 刑期 刑事施設に拘禁 残刑期間 仮釈放 ← 保護観察期間 修正残刑期主義(スウェーデン 残刑を仮釈放期間としながら、刑期間が最低期間である6ヶ月(or1年)に 満たない場合は、仮釈放期間を6ヶ月(or1年)とする。 ①残刑期6ヶ月 刑期 刑事施設に拘禁 残刑期間 仮釈放 ・保護観察期間 (6ヶ月~1年) ②残刑期間>6ヶ月 上の日本と同様 ◎メリットとデメリット メリット ①最低期間を短くすれば仮釈放者の不利益を抑えることができる。 ②最低の仮釈放期間を確保できる。 デメリット ①あまりにも長期間を仮釈放期間として設定することに抵抗がある。 考試期間主義 仮釈放時の残刑の執行を猶予し、残刑期間より長い仮釈放期間を定め、 保護観察を行う制度
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No. Date 考試期間加算主義(インドネシア 仮釈放期間や残刑期間に一定期間を付加して仮釈放期間とする。 刑期 刑事施設に拘禁 残刑期間 仮釈放 6ヶ月or 1年 ・保護観察期間 ◎デメリット 11 国別処遇の原則にそぐわない。 相対的考試期間主義(ドイツ ・仮釈放者の処遇の必要性や再犯リスクに応じて仮釈放期間の長短を決定する。 刑期 刑事施設に拘禁 残刑期 仮釈放 保護観察期間(考試期) (1年~5年) ◎メリットとデメリット メリット ①自由度が高い。 デメリット ①仮釈放期間が長すぎると受刑者にとって著しく不利益である。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-0168 6mm ruledx41 [ines
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No. Date P.371IV仮釈放期間と決定基準 相対的考試期間主義が最も優れているといえる。 問題点 仮釈放の許可に関して、どのような基準に基づいて仮釈放期間を決めるか。 →仮釈放期間の上限と下限を定め、その中で類型的な期間を設定し、 受刑者の処遇経過・犯歴・更生計画・引受状況・被害回復etc.の要因を 考慮しながら、類型的な期間から相当なものを選択することになるだろう。 Ex)・下限1年&上限315年(妥当) 初入者と再入者で分けることも考えられる。 ・無期にも仮釈放期間を設定するか。 ⇒残刑期間主義において無期刑の仮釈放期間は無期であり、 恩赦とならない限り、終身で保護観察が行われるが、考試期間主義を 採用するならば、無期受刑者の再入率は極めて低いことを考慮して、 5年以上20年以下で仮釈放時に仮釈放期間を設定することが妥当である。 P.375 V仮釈放期間の決定機関 << 司法機関> 現在の仮釈放の審理・決定機関は地方更生保護委員会であるから、 同委員会が仮釈放の決定時に仮釈放期間もせて決定することが最もシンプル。 〈刑事裁判での宣告> 予め刑事裁判において拘禁刑を言渡す際に、仮釈放期間を一定の範囲で定める ことができるよう法律で定めておき、判決において仮釈放期間を宣告することが考えられる。 ※裁判の時点では受刑後に必要な仮釈放期間を設定することは困難だから、 判決で言い渡すのは仮釈放期間の上限と下限になる。
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P.378 VI考試期間主義と仮釈放要件 疑問 No. Date 仮釈放は更生の可能性が高い受刑者に認められるはずなのに、 なぜ長期の社会内処遇が必要なのか。(ジレンマ) 00 ★仮釈放は、満期釈放とするより保護観察を行うことで改善更生の可能性を高め、 再犯のリスクを低減することができる場合に行うものであるから、長期の保護観察が 必要な者がいることも不思議ではない。 「 「再犯のおそれ」を中心的な許可基準とし続けることは不適当 P.381 VⅡ考試期主義と保護観察 ◎考試期間主義を採用する上で必要と考えられること ★現在と同様、仮釈放期間中に、必ず保護観察を行う必要的(呆護観察制度が 原則となる。 ★保護観察の仮解除の制度を設けることも考えられる。 →対象者の社会生活が安定し、更生がほぼ確実な状況になって 保護観察を続ける必要がない状況 問題点 保護観察体制の充実として、対象者の特性や事情を踏まえ、 期間の経過に伴う本人や環境の変化に応じて、指導監督や 補導援護の内容や密度を変えていく(段階的保護観察) 必要があるため、(呆護観察官や保護司の負担が大幅に増える。 KOKUYO LOOSE LEAF ノ-8163 6mm ruled×41 Eines
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No. Date P.383 VII 満期釈放者に対する社会内処遇期間の確保 考試期間主義を採用する場合、非常に長い仮釈放期間が設定される仮釈放者と 再犯のおそれがより高度に認められるにもかかわらず何ら社会内処遇が行われない 満期釈放者との矛盾や不公平さが増す。 仮釈放制度の枠組みの中での解決は不可能 ◎考えられる解決方法 ①一部執行猶予制度を長期を含む全ての有期拘禁に適用できるよう拡大する。 ②二分判決のような拘禁刑と社会内処遇を組み合わせた新たな刑罰を設ける。 ③満期釈放の場合には、必要的に社会内処遇を行う仕組みを設ける。 ④拘禁刑の執行満了により釈放する場合、一定期間の保護観察を付すよう法律で 定める/法律で上下限を定めた上で刑事裁判において執行満了により釈放する場合の (保護観察期間を言い渡す。 ※一部執行猶予制度は施設内処遇と社会内処遇の有機的連携を図る制度 だから、長期にも有効である。 問題点 . 満期釈放者に付された保護観察における不良措置をどうするか。 *裁判において遵守事項違反の場合の再収容期間を言い渡す。 *保護観察の不履行/遵守事項違反に対する罰則を設ける。 → ・先の仮釈放期間を裁判で言い渡しておく制度との重複をどうするか。 判決で拘禁刑を言い渡す場合、仮釈放になる場合の仮釈放期間の 上下限と満期釈放となる場合の保護観察期間の上下限の両方を 定めなければならず煩雑 最も合理的な方法> 共通前提:裁判所は、拘禁刑を言い渡す際、将来的に受刑者が (判決段階)刑事施設から釈放された場合に付される保護観察 期間の上下限を予め宣告しておく。
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No. Date 仮釈放:刑の執行過程において仮釈放を認め、残刑の執行を 猶予する場合、仮釈放決定機関が、判決で示された上下限 の範囲内において具体的な仮釈放期間(保護観察期 間)を決定し、保護観察を実施する。 ―満期釈放:仮釈放を経ずに満期釈放とする場合、釈放に先立ち 判決で示された上下限の範囲内において具体的な保護 観察期間を決定し、釈放後の保護観察を実施する。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-9168 6mm ruled×41 Eines
ページ82:
No. Date 補遺 特定の犯罪者による損害賠償 P.389 Ⅰ少年犯罪者による損害賠償 <未成年者の損害賠償責任> 民法712条:犯罪者が未成年者の場合でも、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を 備えている時には、損害賠償の責任を負う。 民法714条: 責任無能力の場合、監督義務者が臨義務を行っていた場合は、 親権者に賠償責任が認められる。 ※結局弁済能力がない場合が多いから、親権者に対する損害賠償請求も多い。 <少年に対する保護処分 保護処分…罪を犯した少年の非行少年に対する教育的処分であり、 ①少年院の平均在院期間 L短豆期過:145日 くくくくくくく拘禁刑 長期過:383日 非常に短い 作業がないため、作業報奨金もない 将来的に少年院内外での ※保護観察も原則20歳になるまでだから短い。 就労(本験による多少の報酬 を得させる施策も考えられる。 <少年と損害賠償賞> ★在院者に対し適切な職業指導や就労支援を実施し、仮退院後の就労に 繋げていく必要がある。
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No. Date P.392 Ⅱ 外国人犯罪者による損害賠償 <退去強制と国際受刑者移送> 退去強制事から釈放または仮釈放後、直ちに本国等に向け 不起訴や全部執行猶予の場合でも退去強制事由に該当 する場合は退去強制となる。 上陸拒否事由に該当し日本に上陸することが制限されるため、 もし債務名義を得ていても、日本国内で犯罪者に損害賠償を請求することができない。 ★2003年受刑者移送条約(刑を言い渡された者の移送に関する条約)加入 →加入国同士で移送可能 ※受刑者移送条約に加入していない国とは個別で二国間条約を締結している。 Ex)タイ、ブラジル、イラン、ベトナム ← 問題点 ・送出移送 日本の刑事施設から本国の刑務所に 移送して刑を執行する の刑務所に) が可能 受入移送(送出村の逆) ・送出移送対象者の大半が違法薬物関係の犯罪者ではあるものの、 中には強盗殺人や強盗致傷の犯人も含まれる。 法務大臣は送出移送の相当性判断において被害者の損害回復 という観点も交えて行うことが望ましい。 通訳・翻訳の手配や費用の負担について全く検討されておらず 国際受刑者移送において被害者への配慮は全くなされていない。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816B 6mm ruled×41 Enes
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No. Date <外国人元受刑者の在留特別許可> 外国人受刑者のほとんどが釈放後退去強制手続をとられている。 I 退去強制令書が発布されても当該外国人には異議申立てが認められている。 ⇒ 在留特別許可裁量により当該外国人の在留を特別に認める。 →被害者への損害回復を考慮してではなく、日本人の子や 配偶者であることや日本社会との関連性、大留期等の 要素が考慮されている。 P.395 Ⅲ触法精神障害者による損害賠償 被害者が精神障害のある受刑者に対し心情伝達を希望する場合、 施設側では一定の配慮が必要になる。 受刑中の精神障害の状態によって心情伝達の相当性を判断し、 伝達が適わない場合は被害者に事情を説明し、後日伝達が 可能となった場合には改めて被害者の意向を確認してから 伝達を行う。 将来的に医療観察法に基づき入院や通院の決定を受けた者に対する 情聴取・伝達制度を導入すべきである。 医療観察法の対象者の大半は責任無能力者だが、重大な被害を受けた 被害者にとって加害者の責任能力の有無にかかわらず、被害の現実に 変変わりはない。 退院や通院が決まった場合、被害者や遺族のいる社会に復帰する ことから、被害者の不安や要望をきちんと把握しておくことが必要である。
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No. Date R397 IV 死刑確定者による損害賠償 <被害者心情聴取・伝達> ★2023年施行の「刑の執行段階における被害者情聴取・伝達制度」は 死刑確定者は適用外であるが、将来的に適用すべきである。 ↓ 無期には認められるにもかかわらず死刑に認められないのは不合理である。 <死刑確定者による損害賠償> ★ほとんどの死刑確定者は被害者に損害賠償を行っていないものの、 「死刑確定者にも損害賠償責任はある。 ・死刑執行までの平均拘置期間:7年9ヶ月(執行された者だけの平均) 執行されていない者の中には20年、30年と 拘置されている者もいる。 ・死刑確定者は作業がないが、自己契約作業をすることができる。 従事者(日弁連調査) 2010年 13% 2021年 17.6% KOKUYO LOOSE-LEAF /-B16B 6mm ruledx41 fines
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No. Date P.400 V訴追されない犯罪者による損害賠償 〈起訴猶予と被害者> 起訴猶予 検察官が犯罪の嫌疑は十分あると判断しつつも、 犯人の性格・年齢・境遇や犯罪の軽重、 犯行後の反省や被害弁償などの事情を考慮し、 「訴追の必要がない」として起訴しないと決める不起訴処分の一種 ★日本は起訴猶予を多用する国→検察庁が処理した事件の半分以上 ★起訴猶予となるのは比較的軽微な事件であるが、 中には被害者の損害が大きい事件もある。 処罰も損害回復も、 されない状況 条件付起訴猶予 TH 起訴猶予または訴追の打切りに際して遵守事項を設定し、 一定のプログラムを被疑者に受講させたり、一定の義務を履行させたりすることで、 それが遵守されれば起訴猶予または訴追の打切りを確定させ、 もし重大な違反があった場合には条件の変更や起訴を行う。 採用国 ドイツ、オランダ、台湾、韓国etc. ★ダイバージョン・犯罪者を刑事手続から外し、刑罰等の終局処分を科さない。 ◎メリットとデメリット メリット:刑事手続から早期の段階で外し、刑罰の乱用を防ぐ。 デメリット:刑罰に伴う処遇が行われないため、再犯防止の効果が十分に発揮されない。 起訴猶予はダイバージョンのメリットを活かしながら、犯罪者に対して更生や再犯防止に 資する一定の処遇を行うなどの条件を設ける制度である。 www 被害者への賠償や被害者団体への 寄付を条件として設定することが 法的に可能である。
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No. Date <微罪処分と犯罪被害> 微罪処分 犯罪事実が極めて軽微であり、検察官から送致の手続を 取る必要がないと予め指定された事件について、警察官は 検察官に事件を送致しないことができ、1ヶ月ごとに一括して 検察官に報告する。 ☆事件の基準は各都道府県ごとに定められており、非公表である。 ・微罪処分 28% 刑法犯 横領 78% 窃盗 24% 65% 暴行 微罪処分 ・微罪処分については被害者の損害が回復されている場合が多い。 ※少年は全件送主義のため微罪処分の対象外だが、 簡易送致という似たような制度がある。 KOKUYO LOOSE-LEAF ノ-816日 6mm ruled×41 lines
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この問題がわからないためわかる問題だけでも構わないので教えてください!
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この問題がわからないためわかる問題だけでも構わないので教えて頂きたいです!よろしくお願いします🙇♀️
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教えていただきたいです🙇♀️
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()のところを教えていただきたいです🙇♀️ 国際裁判管轄権の問題が重要となる理由 次のような事情から、どの国が法廷地になるかが非常に重要であることが分かる。①司法制度や⑴法は国によって様々であるうえ、②各国の国際私法が決める準拠法、ひいては訴訟の勝敗が異なる可能性もある。事者にとって切実なのは、③法廷地国までの⑵・⑶・⑷や④⑸言語、⑤その国の生活水準や貨幣価値をベースにした損害賠償の相場などであろう。
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(3)について、憲法76条3項は、「すべて裁判官は,その良心に従ひ独立してその職権を行ひ,この憲法及び法律にのみ 拘束される。」ですが、なぜ法律に命令・条文も含めるのでしょうか、上手く言葉に出来ません…
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この問題の解答の指針を教えていただきたいです。
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