DNA の複製様式は、理論的には図2の (I)~(Ⅲ)の3種類の様式が考えられた。 実際の複製
様式は,1958 年にメセルソンとスタールによって行われた実験によって明らかとなった。 彼らは,
窒素同位体である '5N と 14N を利用して実験を行った。 大腸菌を, '5N のみを窒素源として含む
培地中で培養を繰り返し, 大腸菌のDNAに含まれる窒素原子のほとんどを '5Nに置き換えた。
次に, (c) この大腸菌 (親世代)を '4N のみを窒素源として含む培地中に移し、培養をおこなった。
分裂のたびに大腸菌から DNAを抽出し, 塩化セシウムによる密度勾配遠心法を用いて, DNA
の比重を解析した。 親世代から抽出した DNAは図3の(X)のパターンに, 30回分裂させた大
腸菌から抽出したDNAは図3の(Y)のパターンに分画された。ただし,図3のA~Dの範囲で
は直線的な密度勾配が形成されているものとする。