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三
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問2 (反応メカニズムの提案)
溶液中で物質Aと物質 B を混合すると化学反応が進行し、物質Pとして検出した。この
反応メカニズムを調べるために、 B の初濃度 ([B])がAの初濃度 ([A]) に対して大過剰
の条件([A] << [B])で反応速度を測定したところ、 次の実験結果を得た。
[実験結果]
(i) [A]の減少に関する時間変化は一段階の擬一次
反応として解析でき、観測される速度定数(擬一
次速度定数, kobs) が得られた。
(ii) [B]の関係を調べたところ、 図1のような
プロットが得られた。 [B] は 「濃度の違いがわか
る程度」で濃度変化させたが、測定した[B]の
度範囲では[B]の変化に対しての値は変化し
ていないように見えた。
0
0
[B]/(mol/L)
図1. kobs vs. [B]プロット
上記の実験結果を満たす反応メカニズムにはどのようなものがあるか。 可能な反応メカ
ニズムを3つ提案せよ。
<レポート作成上の注意>
①反応メカニズムを提案する際は、下の例にならって、 反応メカニズムのスキームを記す
こと。 なお、 A、B、 P以外の化学種 (反応中間体など) を設定する場合は、 あらかじめ
定義すること。 また、各反応過程に適切な速度定数や平衡定数を定義すること。
【例】 AとBが第1中間体 C と迅速平衡の関係にあり、この中間体 C が定常状態近似
を適用できる反応活性中間体 I を経て不可逆に生成物 P を生成するメカニズムの場合:
Ki
k2
ks
A+B
C
I
k-2
②自ら提案した各メカニズムの反応速度式を記した上で、 kobs と [B] の関係式を導出し、
図1のプロットが成り立つ (「測定した [B] の濃度範囲では [B] の変化に対して kobs の
値は変化しない)ことを論理的に (数学的に) 証明すること。
<ヒント&コメント>
(1) 提案するメカニズムにおいて 「必ずしもAとBが最初に反応する必要はない」。 反応全体を
見たときに「物質AとBを混合して生成物ができる」 現象になるのなら、 どのようなメカニ
ズムでもよい。
(2) [B] の濃度範囲をある条件に限定すれば近似的に図1が成り立つ場合は、その条件を記すこ
と。 ただし、題文でも述べたように、 例えば、 [B]=1.0000~1.0001mol/Lのような 「実験誤差範
囲内で濃度が同じ」 というような濃度範囲ではないので注意すること。
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