治部卿(通俊(としみち))、出
でゐて物語して、(秦兼久(はた
かねひさ)に 「いかなる歌か詠
みたる。」と言はれければ、「は
かばかしき①候はず。後三条院
かくれさせ②給ひてのち、円宗
寺に参りて候ひしに、花の匂ひ
は昔にも変わらず侍りしかば、
つかうまつりて③候ひしなり。」
とて、
(『宇治拾遺物語』)
東洋大
粟田殿のさわがし申し給ひけ
るは、まだ帝出でさせ④おはし
まさざりけるさきに、手づから
とりて、春宮の御方に渡し ⑤奉
り ⑥給ひてければ、(『大鏡』)
親王は、(源氏) あはれなる
御物語⑦聞こえ⑧給ひて(『源氏物