基本例題15
図のような, 水平となす角が30°のなめらかな斜面
AC がある。 質量 40kgの物体を斜面上でゆっくりと大
AからCまで引き上げた。 重力加速度の大きさを 9.8
m/s2 として,次の各問に答えよ。
(1) 物体を引き上げる力Fの大きさは何Nか。
(2) 力Fがした仕事は何Jか。
(3) 物体にはたらく重力がした仕事は何Jか。
指針 (1) 「ゆっくりと引き上げた」とは,
力がつりあったままの状態で, 物体を引き上げ
たことを意味する。 斜面に平行な方向の力のつ
りあいの式を立て, F の大きさを求める。
(2)(3) W=Fscose を用いる。
解説
(1) 物体にはたらく力は、図のよ
うになる。 斜面に平行な方向の力のつりあいか
ら、
F=mgsin30°
=40×9.8×
仕事
1
2
= 1.96×102N
2.0×10² N
N
mgsin30°
130°
mg
mgcos30°
30°
5. 力学的エネルギー 65
A
130°
10m
|基本問題 131
=-1.96×10°J
C
B
(2) 物体は,力Fの向きに10m移動しているの
で、仕事Wは,
W=(1.96×102) ×10=1.96×10°J
2.0×10'J
(3) 重力物体が移動する向きとのなす角は
120°である。 重力がする仕事 W' は,
W'=(40×9.8) ×10×cos120°
-2.0×10°J
別解
(3) 重力は保存力であり, その仕
事は,重力による位置エネルギーの差から求め
られる。 点Aを高さの基準とすると,点Cの高
さは10sin30°=5.0mであり, 仕事 W' は,
W'=0-mgh=0-40×9.8×5.0
=-1.96×10 J
2.0×10°J
第Ⅱ章 エネルギー