準198. <エステルの合成実験> 思考実験
よく乾燥した丸底フラスコに, エタノール 1.0mol と酢酸
1.0mol を混合し, 冷却しながら濃硫酸 0.020 mol を少しずつ
添加した。 沸騰石を入れ, 還流冷却器を取り付けることで, 右
図に示すような装置を組みたて, 加熱還流を行った。
1時間後加熱を止め, 室温まで放冷した後, 反応液に冷水を
加えた。 分液漏斗に移しジエチルエーテルを加えた後, よく振
り混ぜて静置すると2層に分離した。 ジエチルエーテル層を分
取し,ここに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてよく振り
混ぜた後, 水層を捨てた。 分取したジエチルエーテル層に新た
に水を加えてよく振り混ぜた後, 水層を捨てた。 最後にジエチ
ルエーテル層をよく乾燥した三角フラスコに移し, 無水塩化カ
ルシウムを加えて一晩放置した。
水
還流
冷却器
水
|水浴
|沸騰石
「エタノール
酢酸
濃硫酸
次の日, 塩化カルシウムをろ別した液を蒸留装置に移し、 蒸留を行った。 温度が76℃
で一定になった留分を集めると, フルーツのような芳香をもつ無色透明の液体が62g
得られた。
(1) 実験の結果得られた芳香をもつ無色透明の液体の構造式と化合物名を答えよ。
(2) 本実験における濃硫酸の役割について簡潔に述べよ。
(3) 分液漏斗を用いた分離操作の結果, 2層に分かれた。 上層はジエチルエーテル層と
水層のどちらか。
(4) 蒸留の結果得られた液体がすべて目的物だったと仮定し、本実験の合成収率を計算
して有効数字2桁で示せ。 H=1.0,C=12,=16