【Ⅱ】 つぎの文章を読んで,以下の問いに答えよ。
硫化水素 H2S は腐卵臭をもつ無色の有毒な気体である。 H2S は水に溶けて弱酸性を示す。
H2S
HS™
H+ + HS
H+ + S2-
H2S 2 H+ + S2-
(1)
(2)
(1) (2) の各反応を組合せると H2S は水に溶けて (3) のような電離平衡になる。
2012
Wirk
(3)
●
6
ア
の方向に移
(3)式において, 酸性水溶液中では水素イオン濃度[H+] が高く,平衡は
動するため, 硫化物イオン濃度 [S2] がイ なる。一方,中性や塩基性の水溶液中では
[H+] が低く,平衡はウ ウの方向に移動するため, [S2] が I なる。
金属イオンを含む水溶液に H2Sを通じると,電離して生じた硫化物イオン S2 が金属イオン
と結合し, 水に溶けにくい沈殿を生成することが多い。 難溶性塩である金属硫化物の硫化銅(II)
CuS や硫化亜鉛ZnS は, 飽和水溶液中ではつぎのような溶解平衡に達している。
[2₂H]
Cus (固)
Cu²+ + S2-
ZnS (固) →Zn²+ + S2-
(4) [2H] N
(5) [2,H] [H]
X-M
銅(II)イオン Cu²+ や亜鉛イオン Zn²+が硫化物の沈殿を生じるか否かは,溶解度積の値や水
溶液の水素イオン指数 pHに依存する。 同じモル濃度の銅(II) イオン Cu²+と亜鉛イオン Zn²+
の混合水溶液を酸性にして H2Sを通じると CuSのみが沈殿する。 水溶液を中性や塩基性にする
エントリ
と, 溶液中に残ったZn²+ も ZnS として沈殿するようになる。