溶液の濃度の表し方にはいろいろある。 例えば、
温度 20 ℃の水 100 gには食塩
が最大で37.7 g溶けることが知られているが、この飽和水溶液の濃度を質量パーセ
ント濃度として求めると
%となる。単に決まった濃度の水溶液を作るだけ
ならこれで十分であり, 分子量の知識も必要ない。しかし、作った水溶液を用いて中
和実験、沈殿生成実験などを行うときにはモル濃度 (単位 mol/L) を用いるのが一般
的である。モル濃度を使えば試薬溶液をさまざまな濃度に薄める操作もガラス器具を
用いて容易に行うことができる。難点は温度により溶液が膨服収縮するため,濃度
の値が変化してしまうことである。
そこで,凝固点降下や沸点上昇など, 温度変化を含む現象を扱うときには質量モル
濃度(単位 mol/kg) が用いられる。上記の下線部ア)で示した食塩水溶液の濃度を質
量モル濃度として求めると
mol/kg になる。この溶液の密度を別に測ると
1.20 g/cm°となるが,この値を用いればモル濃度も計算できて, その値は
mol/L となる。