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次の文章を読み,問いに答えよ。ただし,気体は理想気体としてふるまい, 水の蒸気
圧,水銀の蒸気圧, 空気の水または水溶液への溶解は無視できるものとする。また, 水の
密度は1.0g/mL, 水銀の密度は13.6 g/mL, 大気圧 po[Pa]=760 mmHg とする。
(R=8.3×10° Pa·L/(mol·K))
物質の分子量,式量は様々な実験によって
測定することができる。分子量が比較的小さ
く,水に溶ける固体の物質や電解質の場合は,
凝固点降下を利用して分子量, 式量を求める
とよい。一方,分子量(平均分子量)が大きな
高分子は浸透圧を用いて分子最を求めること
ができる。そこで, ある水溶性の高分子 Aの
平均分子量を求めるために, 以下のように浸
透圧を測定した。図のように, 水分子だけを
通す半透膜で中央部が仕切られたU字管を用
意し、(Pa)の大気圧下, 温度T{℃]でU
5
断面積
4.0cm
水銀圧力計
(真空)
大気圧
po (Pa)
76,0cm
U字響
水銀
b
空気部分の
体積% CmL)
a
半透膜
水
高分子A水溶液
200mL
200mL
字管のa側には 200 mLの水を, b側には
200 mLの高分子Aの水溶液を加え, b側の管の上部に物質の出入りが全くない栓を速や
かに取り付けた。 U字管は太さが均一な管になっており, その断面積は 4.0 cm?, b側の
管上部の空気部分の体積は V。 [mL]であった。さらに, b側の管には水銀圧力計が取り付
けられており,この時の水銀柱の高さの差は76.0 cmであり, 水銀柱の上部cは真空で
あった。ただし, 水銀圧力計部分の空気部分の体積は非常に小さく無視できるものとす
る。
温度を一定に保ち, その後十分に時間が経過すると, U字管のa側とb側の液面の高
さの差は H[cm]となり, 水銀圧力計における水銀柱の高さの差は76.0 cm から
76.0+h (cm]へ変化した。 この時,半透膜を移動した水の体積はHを用いて
][mL] と表すことができる。 a側とb側の液面の差Hから生じる圧力を pa
(Pa), b側上部の空気の圧力を (Pa] とし, U宇管の半透膜を介した圧力の釣り合いを
考えると,この高分子Aの水溶液にかかる浸透圧II [Pa]は po, Poo Paを用いて
]と表すことができる。半透膜を通じた水の増滅とb側上部の空気部
ア
A
O
分の内容積の変化を考慮すると, poは po Vo. Hを用いてx
で表す
ことができる。また, 水の移動後の b側における高分子 Aの水溶液の密度が1.03 g/mL
であったとき, 水銀柱を持ちあげる大気圧 poとの比較から, Paは, po. Hを用いて
と表すことができる。 以上の実験と計算により浸透圧Iや
コェメ
高分子Aの平均分子量を求めることができる。
(1) 空欄にあてはまる最も適切な数式を, 文中で指定された記号を用いて記せ。 ただし,
数値部分は有効数字2桁で求めよ。
x (2) 下線のについて, H=1.00 cm, po=1.0×10 Pa, Vo=50 mLであったとする。
このとき, II (Pa]とh[cm]をそれぞれ有効数字2桁で求めよ。
x (3) 下線①について, (2) の条件, および, T=30℃のとき, 高分子Aの平均分子量を
有効数字2桁で求めよ。 ただし, 実験で用いた水溶液には6.06gの高分子Aが溶けて
いるものとする。