物理が得意になる物理の見方【基礎物理講座1】

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物浪

物浪

高校全学年

物理が苦手な方や初学の方がスムーズに物理を理解するための徹底言語化。 物浪(X:@_I_love_physics)

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ノートテキスト

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基礎物理講座 1
「苦労して得た力は真の力となる。」
この物理講義は、 言語化されにくい理解の土
台、考え方を説明するため、 決して簡潔ではあ
りません。 しかし、さまざまな寄り道をして、
読み進めるうちに、その本質のシンプルさに気
づくでしょう。 初学者にとって、物理のハード
ルは決して低くはないですが、 必ず理解できる
と信じて、進んでください。
(論説文が読みにくいと感じる人は実際多い
でしょう。これは、同じ単語も、 日常会話と論
理的文章では、意味が多少異なり、 その前提と
されている文脈の知識不足が原因です。 しか
し、そのような表現は、 学び進めていくこと
で、「わかりやすい(論理的で、筆者の意見を十
分正確に伝える抽象的な) 表現」となっていく
ものです。)
☆
物理の基本姿勢
1、
「わかるところ」 から。
2、現実を「十分に説明」 できているのか。
物理は、観察を通して、 モデルを 「わかると
ころ」から構成します。 モデルは、数式で表現
し、現実を十分に説明できることを目指しま
す。
現実世界はまだまだわからないことだらけ。
「わかるところ」 から考えていくのは自然科学
として自然なことでしょう。 物理は、単純なモ
デルから考えていき、実験を通して、 現実を十
分に説明できるまで、構成していきます。 抽象
的なモデルは、 分かった気になりがちですが、
非常に強力です。 侮らずに理解していきましょ
う。 また、わかっていること(単純なモデ
ル)を理解することは、 わからないことを学ぶ
ことでもあります。 教科書は、今説明できない
ことを上手く隠す癖がありますが、
文責 物浪 @_I_love_physics
それは、かえって私たちの理解を曇らせます。
背理的な見方も時には重要でしょう。
「十分な説明」は、 事象を見つめる観測者と
その目的によって決まり、物理において「正し
い」と判断できる説明 (モデル、 理想世界の定
義)です。
例えば、地球表面上の運動において、 「地球
は平面である」 と抽象化し、 *近似されます
(モデル化)。これは、地球表面で運動を考え
る時に(観測者にとって)、この説明でも、目的
に対して何ら支障がないからです。 (例えば運動
軌道の予測でしょう。)
つまり、現実を説明する理想世界において
は、地球は平面であることは 「正しい」 ことで
す。 (*物理において、 「近似」 は、 不正確と
いう意味ではありません。 「正しい」という意
味です。 近似とは 「≠」というより「=」なの
です。)
しかし、だからと言って、 「実際に地球が平
面であること」を表しているわけではありませ
ん。それは、この近似(正しさ)の適応範囲を超
えている観測者 (文脈、 前提) から捉えている
からです。理論 (正しさ)には、 その境界条件(適
応範囲)が存在し、見ている世界(観測者)や目的
が変われば、その理論を適応できるかどうかは
自明ではないのです。
注)「正しい」と判断することは、 人間が数学
的処理に馴染みやすいように、抽象化 (理想化)
する行為であり、 多少の勝手さを孕む。
注)運動方程式などの原理 (物理現象から法則
を帰納し、 統一的に説明できる理論) も同様で
す。 しかし、その原理の正当性については、こ
の時点では議論しません。 「わかるところか
ら」という姿勢は、 まず自然科学において発見
された原理を、 とりあえず受け入れ、
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基礎物理講座1
仮定する (正しいとする)ところから始ま
る。しかし、無反省に受け入れるわけではあ
りません。 この仮定 (正しいとした)世界に
ついての理解をまず、 深めてからでなければ、
反論や、 より先の議論に進めないということ
です。まずは「わかるところ」から。 ま
た、その成立する範囲 (境界条件)について
は、実験を通して、照らし合わせ、十分に説明
できているかを確認していくのです。
「記号」
記号は、図や数式などで、 言葉のようなも
のです。人間は「記号」の視覚的な情報か
ら、一定の文脈と知識 (理解)に基づいて、
意味を感知し、読み取ります(解釈)。物理
は数式によって記述される。 つまり、正しく
理解するためには、一定の共通認識(文脈、
前提)と数式への理解が必要なのです。
しかし、記号の持つ意味を全て取り出せて
いるかはわからないし、難しい問題だ。
例)x2 + 2x + y2 =4 が円の方程式である
感知(特定)できるためには、xy平面上で
考えるという前提、 円の方程式の形の知識な
どが求められる。 記号として抽象的に表現さ
れている為、文脈が違えば、 同じ式でも異な
る意味を持つかもしれない。
=
注)同値(数学的に意味が同じ)であって
も、式の形そのものにも、意味の違いは存在
します。 例えば、 ma = F と 0=F-ma
式は数学としての文脈で、 同値ですが、 物理的
には全く別の現象を表現します。左は運動方
程式(観測者は静止系)、 右は釣り合いの式(観
測者はaで加速度運動) と普通解釈します。
文責 物浪 @_I_love_physics
注)視覚的情報によって、同値でも、 視覚的に
得られやすい情報に差があります。
x 2 + 2x + y2 = 4この式は円の方程式であるこ
とが視覚的にわかりますが、 (x + 1)2 + y2 = 5
とすれば中心(-1,0)半径√5の円であることが
よりわかりやすいです。 今回の場合初めの状態
でも情報を取り出せるとは思いますが、「わか
りやすい形」に変形することも、意味を「特
定」していく際に、重要な操作になります。
・表現するための数学
物理は、現実という記号を数学という記号で
記述していく学問ともいえます。 そして数学
(数式)は、人間が論理的に思考するための抽
象的な「わかりやすい」 記号です。 しかし、 物
理が苦手な人は、記号そのものの処理や形に囚
われて、焦点を失ってしまうようです。 あくま
でも、「表現するためのツール」でしかありま
せん。根底となる 「表現したいイメージ」 をま
ず掴みましょう。
また、数式で表現していく上で、入試物理で
も数IIIまでの数学は必須です。 高等学校の物理
の教科書は、数III を履修しない学習者に考慮し
て、数IIBレベルまでの数式で表現されていま
す。しかし、これは使わないで表現しているだ
けに過ぎず、内容として不必要であるわけでは
ありません。 入試問題も、学習要領に則って、
微積を避けた表示で誘導を作るので、 その対応
関係についても解説します。
注)微積を用いる物理を 「微積物理」 と呼ぶ人
がいるようですが、 高校物理は微積分の考えを
そもそも含んでいます。 あまり使いたくない表
現です。また、 教科書が微積分を用いず表現し
ているという事実から、 微積分を使ってはいけ
ないという主張は飛躍しているでしょう。
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