420
339
210
33
1234
260
5ga
20°
2022年
入試問題
入試問題
化学問題 I
解答時間: 2科目180分
配 点200点
次の文章(a),(b)を読み, 問1~ 問6に答えよ。 解答はそれぞれ所定の解答欄に記入
せよ。問題文中のLはリットルを表す。 原子量は, H=1.0, 0=16,Ca = 40,
Cr = 52, Sr = 88, Ba = 137 とする。 [X] は,物質 X のモル濃度を示し,単位は
mol/Lである。
cenc
(a) 周期表の2族に属する元素は,すべて金属元素である。 2族元素の原子は価電子
を2個もち, 価電子を放出して二価の陽イオンになりやすい。これらの単体は,同
じ周期の1族に属する元素の単体に比べて, 融点が ア{高く低く}密度が
イ大きい 小さい }
族元素のうち, カルシウム,ストロンチウム, バリウム, ラジウムは特に性質
よく似ており, ウ と呼ばれる。 ウ は、イオン化傾向が大きく,
その単体は,常温で水と反応して,気体の T を発生し, 水酸化物になる。
表1は, 水酸化カルシウム, 水酸化ストロンチウム, 水酸化バリウムの,各温度
での水への溶解度を示している。これら3つの水酸化物を温水にいれ、冷却したと
きに何が起こるかを見てみよう。 なお、この実験において, 空気中の二酸化炭素の
水溶液への溶解や, 水溶液からの水分の蒸発は無視できるものとする。
表 1 各温度における各水酸化物の溶解度(g/100g水)
100980
100gの温水が80℃に保たれた3つのビーカー(i), (ii), ()を用意し,5.0gの水
酸化カルシウムをピーカー(i)に, 5.0gの水酸化ストロンチウムをピーカー(五)に,
5.0gの水酸化バリウムをピーカー)に添加し,温度を保ちつつよく混ぜた。これ
ら3つの試料を20℃まで冷却,静置した後,ピーカーの底の沈殿をとりだし,室
温で十分に乾燥させた。これらの試料(以下, 沈殿乾燥試料と呼ぶ)について、質量
を測定したところ, ビーカー (i)では
g, ビーカー(ii)では カ
ピーカー)では2.3gであった。これら3つの値のうち2つは、表1にしたがっ
沈殿乾燥試料が水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムで
オ
あるとして計算した時の質量と異なっていた。
g,
この原因は3つの水酸化物のうち、2つは以下の式(1)のように, 沈殿がn水
和物となるためである。 Mはカルシウム, ストロンチウム, バリウムのいずれか
である。また,nはMに対応した個別の値をとり,正の整数である。
M2+ + 2OH+nH2O→M(OH) 2nH2O↓
M(OH) 2
MO+
H2O
(1)
このような水和物の"の値を求めるため, 対象試料の温度を一定の速度で上昇
させ,質量変化を測定する方法がある。 水酸化物の水和物は, ある温度になる
と水和水が一段階で全て脱水し, さらに温度が上昇すると, それぞれの水酸化物の
無水物は一段階で全量が酸化物と水に分解するものとする。 各反応は1200℃以下
で生じ, 生じた水は蒸発するため,この分が質量減少として測定でき, その結果か
ら”の値を求めることができる。
3つの沈殿乾燥試料について、温度を一定の速度で上昇させながら質量(初期質
量に対する百分率) を測定すると, 次のページの図1に示すような結果が得られ
た。温度上昇に伴って, ある温度になると質量減少が生じている。
温度 (℃)
Ca (OH)2
Sr(OH)2
Ba(OH)2
Ca(OH)2
20
0.16
0.82
3.8
4034
クチ
112
80
0.091
9.4
100
Cao
56
-56
40116
74
0.74
5-0.16
459
09.10
4180
14131
190
9
-2-
4,84
Gr(04)2
122
88
34
164
So
88+16
722
=787
1
104
6633
2 + 5-0.8224.18
>
418
100
4.18×
45.9
45.9
-3-
2022年 入試問題
(%) 40
(A)
100
88
90-
80
70-
60-
59
初期質量に対する百分率96
54.1%a
2022年
入試問題
ア
イ
問1
n
択し答えよ。 また,
に入る適切な語句を, {
ウ に適切な語句を,
エ
}の中からそれぞれ選
に適切な化学式を
答えよ。
(6)
Tom 08
十
6.77%
45-9
-00677
0
47.
0
200
400
600
800
1000 1200
温度 (℃)
(B)
100
初期質量に対する百分率%
初 90
|24.3%
180
70
AOH
2図1(A)~(C)に関連する元素の組み合わせとして,適切なものを、以下の
(あ)~(か)より選択せよ。
(あ) (A)一カルシウム, (B)ストロンチウム, (C)バリウム
(い) (B)カルシウム, (C)-ストロンチウム, (A)-バリウム
(う) (C)カルシウム, (A)ストロンチウム, (B)-バリウム
() (A)-カルシウム, (C)ストロンチウム, (B)-バリウムロ
(お) (B)一カルシウム, (A)-ストロンチウム, (C)-バリウム
(か) (C)一カルシウム, (B)ストロンチウム, (A)-バリウム
低く
60
OH (HO) M
Of+"HOS + **M
問3
オ
カ
に入る数値を有効数字2けたで求めよ。
50
に
(%) 40
0
植
0
200
400
600
800
1000
1200
(C)
100
-------
温度(℃)倉市由
余店制と
初期質量に対する百分率9
90
70
60
880
80
45.7%
記集の
そ
JACHME
50
50
V 5.71%
KOH)。
Ba(OED)
(%) 40
0
0
200
400
600
800
1000
1200
温度 (℃)
図 1 3つの沈殿乾燥試料の質量減少分析結果
2.
(b) 周期表の6族に属するクロムは, 銀白色の光沢のある金属である。 主要なクロム
鉱石の成分の組成式は, FeCr204 で示される。 クロム鉱石からクロム酸塩を製造
する一例として, FeCr204を, 酸素が十分に存在し, 水分のない条件で炭酸ナトリ
ウムと加熱する方法があり,これによって, クロムは全量がクロム酸ナトリウムと
なり,鉄は全量が酸化鉄(Ⅲ) となる。
ここで,pHが2以上で, クロム酸の水溶液中での挙動を考えてみよう。 まず,
クロム酸(H2CrO4)は,式(2)のように完全に電離する。 生じたクロム酸水素イオン
(HCrO)は,さらに式 (3) のように一部が電離し, クロム酸イオン (CrO-) を生じ
る。また, HCrOは式(4)に従って一部がニクロム酸イオン (Cr207-) になる。 ま
式(3)と式(4)から式(5)が導かれる。 水溶液中では,主にこれら3種のクロムを含む
イオンが存在し, 平衡状態を保っている
2Na+
105
C032 → co2+
2114
02.
17
21
102
0
+
二段階目: M (OH)2→MO + H2O ↑
二段階目ではそれぞれ,
一段階目: M (OH)2nH2O → M(OH)2 + nH2O *
A)
はn: 1である。 よって (A) の Sr では,
の反応が起こるから,一段階目と二段階目の質量減少は共にH2Oにあたり、この比
2022年 解答・解説
Ba (OH) 28HzOがw'[g] が沈殿するとすれば, Ba (OH)2の溶解度は20℃で3.8g/100g
水,式量は Ba (OH)2•8H2O = 171 + 144 = 315 なので,
171
5.0-w' x
n =
54.1
6.77
= 7.99… 8
と決まる。 同様に, (C) から Ba では
= 8.00... ⇒ 8 と決定できるが、 ビー
カー () での沈殿量は与えられているので、解答には必要ない。)
溶質 〔g]
溶媒 〔g〕 100
315
3.8
⇒w'= 2.28…・・ 〔g〕
100 - w' x
45.7
144
315
5.71
となり問題で与えられた沈殿量 2.3g に合致する。
(A)
別解
最後に, ビーカー (i), (ii) の沈殿量を求めよう。 まずビーカー (i)の100g
の水に溶かしたのはCa (OH)2 であり, 沈殿も無水物だから 20℃の溶解度は
0.16g/100g 水なので, 結局のところ,
問3才
5.0 - 0.16 4.84 ⇒
が溶け残り 沈殿する。
4.8g
次にビーカー(ii)の100gの水に溶かしたのはSr(OH)2であり、この溶解度は80℃で
9.4g/100g 水だから,100gの水にSr(OH)25.0g はすべて溶解する。 そして, 20℃では
0.82g/100g 水だから沈殿が生じ,これはSr (OH)2・8H2O である。 生じた沈殿をw [g]
とすると,式量は Sr (OH)28H2O = 122 + 144= 266 だから, 20℃におけるビー
2010 =
CHUTE
カー内の溶液中の溶質, 溶媒の質量は次のように表せる。
Sr (OH) 2
5.0g
。
景()(A)
(8)(Sr (OH)28H2O
w 〔g〕 沈殿
。
。
。
N
。
温水 100g
80℃ 溶媒 : 100g 20℃ 溶媒 100-wx 266
144〔g]
2010
122
溶質 5.0g
溶質 : 5.0 - wx
[g]
266
20℃のビーカー内の溶液は飽和溶液だから次式が成り立ち、これより沈殿の質量
まる。
122
5.0 - w x
溶質 〔g]
0.82
266
問3カ
溶媒〔g〕 100
⇒w=9.20...⇒
9.2g
144
100 - w x
266
なお, 解答は要求されていないが, ビーカー (i) において, (ii) と同様に
(A)~(C)に関連する元素の決定について、 次のように求めることもできる。
(A), 水和物であることがわかるので,水和水の数 n を決定する。 先ほ
ど求めたように,これは一段階目と二段階目の質量減少の比で求まるので、元素がわ
からなくてもわか
(A):
54.1
6.77-
7.99 8
8.00 ⇒ 8
5.71
となり,共に n = 8である。 そして (B) が無水物であることがわかれば,その式量
を M とすると, (B)のデータから,
18
M
24.3
100
⇒ M = 74.0••••
となる。 これは Ca (OH)2の式量 74 と一致するので, (B) の元素が Ca と決まる。 す
ると残る (A), (C) は Sr (OH)28H2O か Ba (OH)28H2O であるが, 共に化学式は
M(OH) 2 nH2O なので, Mの原子量が大きい方が水和物の式量は大きく,その中で
H2Oの占める割合が小さくなる。 したがって, 質量減少の割合が小さい (C) の元素
が原子量の大きいBa, 割合の大きい (A) の元素が原子量の小さい Sr とわかる。計算
が少ない分,こちらの方が楽に解けるが、このように解いた受験生は少数派だったの
ではないか?
また,本問は水酸化物 M (OH)2の熱分解がテーマであるが, 炭酸塩 MCO3 の熱分
解は様々な大学でテーマにされており、次のように分解する。
MCO3 → MO + CO2 ↑
この分解温度は CaCO3 < SrCO3 BaCO3の順に高くなる。 このようになる説明に
次のようなものか?
この分解反応が次図のように M2+がCO中のOを引きつけた結果, O2 - が引き
抜かれ、CO2 が脱離すると考えると,2+がO を強く引きつける方が分解しやす
いはずである。
い
5-
長文の質問にも関わらず回答してくださりありがとうございます!私の解答の100%に当たる部分は水和物となっていて大丈夫だと思ってしまっていたのですが違うのですか??見当違いのことを言ってしまっていたら申し訳ないですm(_ _)m