「すでに役割が決まった細胞(分化した細胞)でも、赤ちゃん(受精卵)と同じ『すべての体をつくる情報』を持っているのか?」 を確かめるための実験。
オタマジャクシの「腸の細胞」のように、すでに役割が決まってしまった細胞は、もう他の場所(目や足など)になる情報を失ってしまっているのか、それともただ隠し持っているだけなのかを確かめようとした。
紫外線で分化した核の働きを失った細胞を別の腸細胞に移植したら正常な幼生が得られた。
この事実より、
一度『腸の細胞』になってしまった細胞の核にも、目、足、心臓など、カエルの体すべてをつくるための全ての遺伝情報(設計図)が、ちゃんとそのまま残っている」 ということが証明された。
役割が決まった細胞は、他の部分の設計図を捨てたのではなく、「使わないように鍵(ロック)をかけて隠していただけ」で、卵の中に戻されたことでそのロックが外れ、もう一度最初から体を作り直すことができた。
これが、世界で初めて動物の「クローン」ができる可能性を示した歴史的な実験であり、この功績により、ガードン博士は2012年に山中伸弥教授(iPS細胞の開発者)と共にノーベル生理学・医学賞を受賞した。