古文
次の古文を読んで、あとの問いに答えた
主人の胸に飛びかかり、顔をねぶ
り、尾を振りなどしければ、主人、
これを見て、甚だ怒りをなして、
棒をおつ取りて、本の馬屋に押し
* えのこ ①L
ある人、狗をいと、いたはりける
にや、その主人、外より帰りし時、
かの狗、その膝に上り、胸に手を上
げ、口の辺をねぶり廻る。これに
よつて、主人愛する事、いやましなり。
馬、ほのかにこの由を見て、羨し
くや思ひけん、天晴、我もかやうに
こそし侍らめと思ひ定めて、ある
時、主人、外より帰りける時、馬、
*狗=子犬。 *ねぶり廻る= なめ廻した。 * いやましなり= いよいよまさった。
ほか
(3はなは
いか
あたり
まわ
入れる。
よし
ごと
その如く、人の親疎をわきまへ
ず、我が方より馳走顔こそ、甚だ
もつて、をかしき事なれ。
*あっぱれ
われ
はべ
(「伊保物語」より)
*思ひけん =思ったのだろうか。 *天晴= ああ。 *おつ取りて=急いで手に取って
*人の親疎をわきまへず=親しいか親しくないかの区別を考えず。
* 馳走顔 = 親しそうに振るまうこと。