虚構(フィクション)
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のそとがわ
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6フィクション論の観点からいうと、「虚構と真実」というのはいくら
か文学的なテーマ設定である。というのも、そこには「虚偽(ウソ)」が含ま
れていないからだ。図式的な言い方になるが、日常世界での対立項は虚偽と真
実(ないし事実)、つまりウソとマコトである。それにたいして虚構はフィク
ションであり、これは原則として真偽の埒外にあるとされる(フィクションに
ついては真偽を問題にすべきではない。フィクションは架空ではあっても騙す
ことを目的としない、云云)。だから、「虚構と真実」は、むしろゲーテのいう
「詩と真実」に近いのではないか(「文学的」という理由はそこにある)。そし
てその場合「真実」は、「事実」の同義語としてではなく、むしろ「真理」の
意味に解すべきではないか。現在「フィクション論漬け」になっている私など
はこんなふうに考えるのだが、どうだろうか。
うんぬん
おおうらやすすけ
[出典] 大浦康介 「虚構の知恵・『ウソ』の効用」
[出題] 関西大学・法学部・経済学部・政策創造学部など
読解のポイント
虚構と真実
#虚偽と真実(ないし事実)
*ウソとマコト
虚構には「虚偽(ウソ)」 が含まれて
いない
=詩と真実(真理)
要約
「虚構と真実」は、虚偽と真実(事実)
やウソとマコトということではない。虚
構はフィクションで、「虚偽(ウソ)」が
含まれないからだ。「虚構と真実」は「詩
と真実(ここでは真理)」の方に近い。
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