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【説話
じっきんしょう
『十訓抄』
編者未詳
●読解 行遠の命令に対する従者の理解をおさえよう
文法 動詞
(注2)ずりょう
まね
(注3)
もんじょうゆきとほ
(注)
白河院の命令で、北面の武士たちが、受領の任国下りの行列の真似をすることになった。武
士たちはみな着飾って、そのはなやかさを競い合った。
(注4)
左衛門尉行遠心ことに出でたちて、「人にかねて見えなば、目馴れぬべし。」とて、御所近かり
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ける人の家に入りて、従者を呼びて、「やら、御所の辺にて、見て来。」といひて、参らせてけり。
(注5)
(注6)
無期に見えざりければ、「いかに、かくは遅きにや。」と、「辰の時とこそ催しはありしか。さら
⑩たっ
ちゃう うまひつじ
む定、午未には渡らむずらむものを。」と思ひて、待ちゐたるに、門の方に声して、「あはれ、ゆゆし
(注7)げんばのかみ
5かりつるものかな。」といへども、「ただ参るものなどぞ。」と思ふほどに、「玄蕃頭の国司の姿をか
(注8) (注9)
とう
にしき
つぎもの
げんひやうのじょう
しかりつるものかな。」「藤左衛門殿は錦を着たり。」「源兵衛尉は継物を金の文つけて。」など語る。
(注10)
(注1)
B.
あやしくおぼえて、「やおれ。」といへば、この「見て来」といひつる男、うち笑みて、「おほかた、
(注1)さじき
かばかりの見物候はず。賀茂の祭もことうるはしく、なにともおぼえ候はず。院の御桟敷の前、
渡しあひ給ひつるさま、目も心も及び候はず。」といふ。「さて、いかに。」といへば、「はやう果て
m候ひぬ。」といふ。 「それをば、いかに来て告げぬぞ。」といへば、「こはいかなることにか候ふらむ。
(注1)
参りて見て来候へば、目もたたかず、よくよく見て候ふぞかし。」といふ。 おほかたとかくいふ
にもたらず。)