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まず、電子式で考えてみましょう。
ニトロベンゼンのニトロ基のN原子は、C原子1個、O原子2個のそれぞれと共有結合を形成し、うちO原子1個とは配位結合を形成しています。
もう少し詳しく言えば、
N原子とC原子との間では、お互いが価電子を1個ずつ共有することで共有電子対を1ペア形成しています。(単結合)
N原子と一方のO原子との間では、お互いが価電子を2個ずつ共有することで共有電子対を2ペア形成しています。(二重結合)
それに対して、N原子と他方のO原子との間では、N原子の非共有電子対に対してO原子が結合する、という形で共有結合しています。(配位結合)
つまり、N原子の周りには現在4個の電子対(電子の数で言うと計8個)が存在することになります。
ここで、電気陰性度(ここでは、共有電子対を引きつける強さの指標、と思っていただければ良いです。)の大小により、それぞれの電子対を担当する原子が決まります。
電気陰性度の大きさを比較すると
O(3.4)>N(3.0)>C(2.6)
となっているので、
N原子とC原子との間の電子対1ペアについてはN原子が担当し、
N原子とO原子との間の電子対3ペアについてはO原子が担当することになります。
これにより、もともとN原子は5個の価電子を持っていたのが、いまは電子対1ペア分の2個しか持てていないことになります。
よって、電子を3個失ったと言えて、N原子の酸化数は+3になります。
アニリン塩酸塩について考えるにあたって、まずアニリンについて考えます。
上と同様に考えると、
アニリンのアミノ基のN原子について、
H原子2個、C原子1個とそれぞれ単結合を形成していて、非共有電子対が1つ余っている、という状態と言えます。
電気陰性度を比較すると、
N(3.0)>C(2.6)>H(2.2)
となっているので、
N原子とC原子との間の電子対1ペアについてはN原子が担当し、
N原子とC原子との間の電子対2ペアについてもN原子が担当することになります。
これにより、今回はN原子が電子を8個(上の3ペア+非共有電子対1ペア)持てることになるので、
電子を3個受け取ったと言えて、酸化数は-3になります。
アニリン塩酸塩の[-NH3]+の部分は、アニリンのアミノ基にHClの水素イオンが配位結合することにより形成されるものなので、この間N原子の酸化数はアミノ基の時と同様で-3のままとなります。
これは、アンモニアに水素イオンが配位してアンモニウムイオンが出来る時とほとんど同じ理屈です。教科書等でこの反応を紹介している図があれば、その図のアンモニアのH原子のうちの1つがベンゼン環になっているバージョン、と考えても理解しやすいかもしれません。
以上、長々と失礼いたしました。
お役に立てれば幸いです。
細かくありがとうございました。理解できました。
BAをつけ忘れていたのでつけにきました。