酸化還元の化学反応式は【半反応式→イオン反応式→化学反応式】と順番に式を変えて解いていきます。
ステップが多いですが、めげずに頑張ればちゃんと答えが出てきますので一緒にがんばっていきましょう。
1. 半反応式
半反応式とは電子e⁻を含む反応式のことです。
酸化還元反応は電子が移動する反応なので、電子の受け渡しを考えるために電子e⁻を反応式に書きます。
【覚えるべき知識】
過マンガン酸カリウムは酸化剤である。
(酸性下) MnO₄⁻→Mn²⁺
過酸化水素は通常酸化剤だが、還元剤にもなれる。
還元剤として反応する場合 H₂O₂→O₂
ここまでは覚えないと進めませんから、暗記してくださいね。
[酸化剤]過マンガン酸カリウムの半反応式
MnO₄⁻→Mn²⁺
① 両辺のOの数を数えて、足りない方をH₂Oで補う
MnO₄⁻→Mn²⁺+4H₂O
②両辺のHの数を数えて、足りない方をH⁺で補う
MnO₄⁻+8H⁺→Mn²⁺+4H₂O
③両辺の電荷を調べて、e⁻で均等にする
MnO₄⁻+8H⁺+5e⁻→Mn²⁺+4H₂O
※左辺の電荷は+7, 右辺の電荷は+2だから左辺に-5しなければならない
これで、半反応式の完成です。全く同じ要領で還元剤も作りましょう。
[酸化剤]MnO₄⁻+8H⁺+5e⁻→Mn²⁺+4H₂O
[還元剤]H₂O₂→O₂+2H⁺+2e⁻
今度はこの2つの反応式を足し合わせて1つの反応式にします。このとき、電子がない状態にしてイオン反応式にする必要があります。
左辺と右辺に同じものがあるときには消すことができます。
なので、2式の電子の係数を合わせて消しましょう。
酸化剤の式を2倍、還元剤の式を5倍して電子の係数を揃え、左辺と右辺同士で足し合わせます。
2MnO₄⁻+6H⁺+5H₂O₂→2Mn²⁺+8H₂O+5O₂
最後に、イオン反応に省略されているイオンを補って化学反応式にします。
そもそも、はじめに過マンガン酸カリウムKMnO₄を使ったのにMnO₄⁻と表記するのに違和感を覚えるでしょう。
これは、酸化還元反応に関係する部分だけを反応式に入れて考えたためです。なので、MnO₄⁻にK⁺を補わないといけません。また、6H⁺の部分はどこからきたH⁺かというと硫酸酸性にしたときに加えた硫酸H₂SO₄です。なので、SO₄²⁻を補わないといけません。
なので、左辺は
2KMnO₄+3H₂SO₄+5H₂O₂となります。
ここで、右辺にも同じものを足さないと数が合いませんから、右辺にも足します。
左辺に足したのは2K⁺と3SO₄²⁻です。
なので、右辺は
2MnSO₄+8H₂O+5O₂+K₂SO₄
となります。
最後のK₂SO₄は右辺の全てのイオンに補い終わったので、左辺に足したイオン同士で考えるとちょうど化合できるので、そのようになります。
酸化還元反応は経験が精度につながってきますから、あえて過酸化水素との反応式で説明しました。
答えがあっているかどうか、コメントで確認しますから、一度、解いてみてください。