共通テスト物理の問題は、「値を求めよ」のような問題ではないことが多く、つい「こうなりそう」というような直感で解きたくなってしまいますが、値を求めるような問題と同じく、文字を設定して式を立てたり、物体にはたらく力を考えて解くようにしましょう。
まず、円板が回転しているとき、この物体が静止していたのは、静止摩擦力と遠心力が釣り合っているからであり、遠心力が関係してそうというのは正しいです。ただし、遠心力という言葉を使うということは、円板上の観測者から見た立場をとっているということになります。遠心力は半径方向外側であり、中心向きに静止摩擦力fが働いています。
これを式であらわすと
mrω²=f
です。
5のように動き出せば、このfが静止摩擦力ではなく動摩擦力μmgになり、
mrω²=μmg
これを時間に依存するωについての式に直したら
ω=√μg/r=定数
となるから問5は3が答えになります。
この状態でいきなり回転を止めると、この物体には慣性がはたらき、回転を止める直前の速度方向(接線方向)に速さvがあることになります。動かない円板の上で慣性による速度をもつことで、小物体は動摩擦力を受けることになり、円運動を止めたことで遠心力は働きません。
この止めたあとの運動は、単に動摩擦力のはたらく床に初速度vを与えた状態と同じ
ma=-μmg
です。(このaはvベクトルと同じ向き)
よって、3つとも初速度(つまり止めた瞬間の速度v)が等しく、どれもa=-μgの、等加速度直線運動をするから、速度が0になるまでの移動距離は質量に関係なく等しくなります。(あるいは運動エネルギーが摩擦力による仕事に変換されると考えてもいい。)解説を読んだ今、円運動の速度ベクトルの向きが半径に常に垂直だということを加味したら、4や5や6はおかしいことがわかると思います。