第3節 進化のしくみ
目標 ①進化と遺伝子との関係や、 進化の要因について理
②新たな種類の生物が生じる過程について理解する。
1 進化のしくみ
?進化を遺伝子の視点からとらえると,そのしくみはどのように説明できるだろうか。
A 進化と遺伝子頻度
いでんし
gene pool
ある
伝子座の遺伝子プールは、 すべての個体がもつ全アレルで構成される。遺伝子プー
交配可能な個体からなる集団中の遺伝子全体は, 遺伝子プールと呼ばれる。
において、1つの遺伝子座のアレルの頻度 (割合) を遺伝子頻度という(図3)。
集団
遺伝子プール
でんしひんど
gene frequency
この集団の場合,
代を経ても
せず,集
は遺伝子
る。
この
ディー
Hardy-Wein
という
Q
a
a
a
a
AA: Aa:aa=3:2:5
Aの遺伝子頻度
遺伝子 A の数
E
800
20
= 0.4
遺伝子Aとaの総数
a
aの遺伝子頻度
遺伝子 aの数
12
20
遺伝子Aとa の総数
= 0.6.
a
a
図37 遺伝子頻度
MOVIE
ある生物の集団中にある遺伝子のなかから、1組のアレルAとaに着目し,それぞ
れの頻度をpおよびq とする(p+q=1)。 この集団を構成する個体の遺伝子型には、
AA, Aa, aaの3種類があり,これらが自由に交配した結果生じる子の世代の各遺
表2 遺伝子型とその頻度
伝子型とその頻度は,次のようになる(表2)。
(p+g)2=
2pq
p2 +
+ q²
A (p)
a (q)
(AAの頻度) (Aaの頻度) (aaの頻度)
子の世代の遺伝子Aの頻度は,次のようになる。
A (p)
AA (2)
Aa (pq)
a(g)
Aa (pq) aa(q^)
Aの遺伝子頻度:
2×(AAの頻度)+(Aaの頻度 )
(遺伝子Aとaの頻度)
2p2+2pq
2p(p+g)
=
=
=p
2p2+4pq+2q22(p+q)2
また,遺伝子aの頻度は,次のようになる。
aの遺伝子頻度:
(Aaの頻度) +2 × (aaの頻度)
(遺伝子Aとaの頻度)
42 第1章 生物の進化
2p2+4pq+2q22(p+q)2
以上から、子の世代のAとaの遺伝子頻度は, 親世代と変わらないことがわか
=
2pq+2q2
2g(p+9)