-
1
4
自然というシステムはよく分からないことだらけである。「ああすればこうなる」式思考法ではかえって環境を破壊する。
ポイント
文脈に即して
人類は、自然や生態系というシステムを作ることはできないのである。
く
1 絶滅しそうな生物を保護しても、自然というシステムからはすでに切り離されている。自然というシステ
ムから見れば、絶滅したのと同じことである。
絶滅の危機を叫ぶと、逆にその意味が薄れる可能性がある。具体的には、トキの保護に懸命な皆さんのよ
うすが報じられると、「なぜあんなに必死になるのだろう。トキが死に絶えたって、人間の生活に関係ないよ」
と考える人も出てくるはずである。メダカも同じである。メダカが絶滅しそうだといわれても、「ドウヨウ
には歌われているけれど、食料になるわけでもないし、絶減したって困らない」と考える人もいると思う。
こういう発想が出てくるのは、ある生物が絶滅しても、それが自分にどう跳ね返ってくるか、それが見えな一
いからである。
じつはそこた多様性の意味がある。自然はたくさんの構成要素が複雑に作用しあう巨大なシステムである。
システムというものは本来、それを壊そうとする力が働いても動かない、安定なのである。ある生物が絶
滅しても、なにも起こらないようにみえるのは、自然というシステムがいわば「自動安定化機構」をもって
いるからである しかし、システムにも弱点はある。いわば思いがけないところをつかれたとき、一気に崩
壊することもありうる。ピストルの弾ですら、人を殺すのである。
トキが自然界からカクリされても、いまのところ、自然というシステムはさほど影響を受けていない。し
かし別の生物だったら、破綻にいたることがあるかもしれない。それは トキがシステムにとって重要でなく、
別の生物が重要だという意味ではない。自然というシステムは、たくさんの生物が影響しあってビミョウな
バランスを保っている。だから、どれかが欠けたときにどんな影響が現れるかは、よくわからない。そのと
きのジョウキョウによって左右されることもあるかもしれない。いまの場合、トキの影響は目に見えるほど
ではなかったが、別の条件の下だったらもっと深刻な事態を招いたかもしれないあるいはs 長い時間が経っ
だあとで、大きな影響が現れるかもしれない。ジステムを構成するなにかが欠けたとき、どんな影響がいつ a
現れるかは、予測がつかない。
これを逆向きにいうと、ハシステムを構成する要は、システムを維持するためにいつもなんらかの役割を
果たしている可能性があるということになる。だから、システムの構成要素をいたずらに減らすことは慎む
べきなのである。自然の構成要素である生物の多様性を保つ必要があるのは、そのためでもある。
* 語注
1システム…
体的なまと
9多様性…幅
ること。
本)文の構
然という
Sる。
ある生山
にどう躍
ないこh
それけ
3
ている
キ
シス
らな